ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

冷血 上

2013年06月13日 | 国内ミステリー

ひさびさの高村薫の新作だ。

高村薫は、私がミステリーにはまった作家の一人だ。

ミステリーというジャンルにはめ込むことのできない
上質の作品を書く。

今回、図書館で予約したが、100人以上待ちだった。
やっと、順番が回ってきたが、延長ができないということで、
一気に読みとおした。

しかし、下巻もやっぱし、100人以上待ちなので、
いつになるかわからない。それでも、20冊弱が回転
しているようなので、実際には、5-6人待ちくらいかも
知れない。

さて、久々の高村薫だが、ちょっと、昔読んだのと少し、
違う印象を持った。主人公は、懐かしい合田刑事だが、
自分が動くのではなく、指示を与える立場になっている。

冷血という題名なだけに、極悪非道、血も涙もないような
殺人の物語なのだが、何と、上巻が終わるころには、
犯人もわかり、逮捕されてしまうのだ。

あまり、ネタばれになるので、言えないが、さて、下巻は
何の話になるのだろうと心配してしまう。

ただ、緻密さや構成、盛り上がる時のスピード感など、
どれひとつとっても一級品と言える。

しかし、高村薫の作品には、何らかのメッセージを期待
してしまう。下巻では、それを感じることができるのだろうか。

いつになるかわからないが、下巻が待ち遠しいものだ。

 


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