ミステリーな森の生活

洋書ミステリー、英語学習、洋画レビューなどから始めましたが、今は、種々雑多(山岳小説、落語など)です。

アイガー北壁・気象遭難(新田次郎)

2017年01月27日 | 山はミステリー

14編の山岳小説の短編集だ。

長編の「孤高の人」を読んだ後だと、ちょっと、
物足りなさを感じないこともなかったが、どれも、
面白かった。

しかし、一つ、ユニークな作品があり、印象に
残った。それは、「涸沢山荘にて」だ。

何しろ、主人公の、チーコとジョージなのだが、
タレントのリュウチェル、ペコのような二人組が、
軽井沢とまちがえてテニスラケットを持って、涸沢に
登るのだ。

そして、雪崩にあい、持っていたテニスラケットが
埋まった雪から出てたために助かる。という
まさに、お笑いなのだ。

最後の言葉が良い。

「おじさん。カルイサワて怖いところね。でもよかった。
ラケットを持ってきて。」

こんな小説を書ける新田次郎、恐るべし。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 孤高の人(新田次郎) | トップ | 超高速!参勤交代(土橋章宏) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

山はミステリー」カテゴリの最新記事