高さ数メートルのアズマネザサが密集していた台地を刈りはらって8年ほどが経つ。他の場所とは異なり、選択的刈り払いだけで維持してきた場所に樹木が育ってきた。
自然の遷移を見たくて落葉性実生樹だけを残してきたのだ。当初は、根笹の上部で枝葉を広げられた高性樹がポツポツあった疎林とも言えない広場だった。
それが現在では見通せない程度に生い茂っている。遷移のセオリー通り、カラスザンショウやアカメガシワ、タラノキなど先駆種が目立った頃を過ぎて、今はヤマハギ、松、ハゼ、コナラなどの樹種が多くなった。ただ、アズマネザサの萌芽は止まないし、周辺からの侵入も絶えないので、笹刈りは欠かせない。中止すれば数年で根笹の藪である。
小生が活動できている範囲では維持できるだろうが、10年先の見通しは「根笹の藪」である。自らの意思で行っているが「三途の河原の石積み」に同じだと言う認識は消えない。