トロルお爺の”Satoyaman”林住記

生物生産緑地にて里山栗栄太が記す尻まくりワールド戯作帳

季節も終わり・・・

2021-10-02 | 小父のお隣さん
 遠目には白っぽく見えたから「フイールドでは珍しいジャコウアゲハ⁉」と思いアザミに吸蜜で止まったのを確かめて接近した。近づく前に柑橘樹に移動していたのだがジャコウアゲハではなかった。
 もう「尾羽打ち枯らした」姿かたちそのままのボロボロのアゲハだった。アゲハとまでは認識してもその先は分からない。ともかく尋常ではないボロボロなのだったが飛翔する様子は見た目ほど悪くはなかった。まあ、「ボロは着てても心の錦、どんな蝶より綺麗だぜ!」とでも言いたそうな生まれも育ちも良さそうなアゲハだったのだ。鱗粉を失っても凛とした生き方はうらやましい。小生など頭髪を失ってからはほおかぶりして誤魔化して居るわい。

 10月ともなればセミはグンと数を減らすし、トンボも翅の傷みが目立つ個体も増えてくる気がする。フイールドの虫たちにとっては既に季節は終盤で次の世代に託して消えゆく時期なのである。これを栄枯盛衰、盛者必衰あるいは生者必滅・諸行無常等々の表現は出来るだろうが小生にとっては憐れみや哀しみなど感じる姿ではなく「ご苦労さん、よくやった!」とつぶやくのみである。

            

久しぶりに満水!

2021-10-02 | 水辺環境の保全
 先日、漏水孔からの漏水で急遽、腰痛を我慢して漏水孔を潰したのだが、翌日の水見回りでは満水位になってオーバーフローしていた。水の漏れが無ければオーバーフローするのは自明の理だけれども、漏水トンネルネットワークが張り巡らされているこの棚ではオーバーフローするに至っても長続きしないで新たな漏水部が顕在化して来るのがお約束だ。
 かくして小生の顔からは満水の笑みは消え仏頂面が幅を利かすようになっていく。意固地にも頑固にもなる訳があるのだ。

 初夏、度重なる漏水範囲を解消するためエコトーンを廃止し、その盛り土を埋め立てに充てたのだったが、採土した部分から漏水孔が顕在化してしまったのである。減水し雨後に水位が上がり、また低下と繰り返していた今夏、ようやくその原因となった瘻孔を潰しての満水位なのだが、いつまで保てるのかの保証など無いのだ。ただただ粛々と補修を続ける水商売自転車操業なのである。
 根治させるには重機を入れ一旦は耕盤を割り砕き、その下にある漏水洞窟を潰し鎮圧する必要があるのだが0.3馬力以下の個人の力では不可能である。かくして漏水とのイタチごっこ、かつモグラたたきは繰り返されていく。まあ、骨折り損のくたびれ儲けの典型みたいな関わりでもある。トンボもカエルも知らぬ顔の半兵衛を決め込んでいるけれど、一回くらいは金のスコップでもツルハシでも良いから届けて欲しいものである。

 いやいや、今日日この頃では大判の湿布薬、貼り膏薬が重宝で膏薬は純金に勝る。そういえば土佐では「はちきん」なんて表現を女傑に使うのだとかで言い得て妙であるわい。吾輩はそれに負ける事「にきん」で、漱石は「吾輩はにきんである」と題しオス猫を主人公に描きたかったようだが編集子に負け、シベリヤ方面では「ニキー太」だとか、てなもんや三度笠。

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