the other side of SmokyGitanesCafe
それとは無関係に・・・。
 




GITANESの味も忘れられないが。
それとは無関係に・・・。


食卓に何気なく置かれたシューマイをつまみ食いしたら
口の奥のほうでシュウマイの皮とともに、何やら記憶の薄皮が
破れたような気がした。
どこかでこの味は経験した・・・。
もちろんありふれた市販の冷凍シューマイなのだが
それでもどこかで出会っている。


そうか、中前君のおばあちゃんが作ってくれたシューマイの味だ。


40年以上前。

小学校低学年だった自分には、横断歩道を渡ったところに住んでいた
中前君という友達がいた。
中前君のお宅は両親が公務員で昼間は留守、同居していたおばあちゃんがいつも
迎えてくれた。

昼過ぎにいつも中前君の家に遊びに行って、
午後3時すぎにはおばあちゃんがおやつを出してくれる。

よく見かけるようなビスケットだったり、なんだかよくわからない
年配の人が好むようなお菓子だったりするのだが、たまにシューマイを蒸して
出してくれることがあった。
これがその頃の自分には抜群に美味かった。

美味くて美味くて、たまらん味だった。


中前君のその小さい家で、何をやって遊んでいたのかは忘れてしまった。
シューマイの味も忘れてしまっていたが、今日つまんだシューマイの味で
ふわっと、思い出した。



電子レンジがまだまだ普及していない時代の話だ。
だからどこもかしこもセピアかモノクロの記憶になっていても
不思議はないかもしれないが、シューマイの頂に乗っかった鮮やかな
グリーンピースの色は、今日思い出しても鮮明だ。



中前君とは幼稚園・小学校・中学校と一緒だったあと、高校で分かれた。
その後の消息は知らない。


私も高校のときに引っ越してしまい、彼もそのころ大きい家に引っ越したそうだ。



ところで、
わたしはシューマイより餃子のほうが好きだ。
そして、
餃子には何のエピソードもない。



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