GITANESを吸っても構わないのに。
それとは無関係に・・・。
休日の昼間、皆出かけてしまって一人であること
が確定し、前日どうもごはんを食べ過ぎたから
パンでも買ってきて食べようと思い立った。
クルマで数分のところに種類が豊富なパン屋もある。
ちょうどいいな と家を出た。
定休日だった。
まあコンビニでもいいか、とコンビニへ向かう。
こちらはさすがに定休日ではなかった。
まだ午前11時直前だから昼食ピーク前。欲しいもの
が品切れになる可能性も低いだろう。
そういえばカスクートがあったよな。あれにしよう。
カゴを手にサンドイッチや総菜が並んでいる棚に移動。
カスクートがなかった。
売り切れではあるまい。そもそもなかったのだろう。
何も入れてないカゴを元に戻し、同じ系列コンビニの
他店へ行くべくクルマに乗る。
走っているうちに
「なんで同じコンビニをハシゴしなけりゃならん?
セブンイレブン大好き人間でもあるまいし、そもそも自宅
からどんどん遠ざかってるし。
自分で作ればいいではないか。」
と思い立つ。
予定変更してスーパーへ向かう。
途中渋滞に巻き込まれる。
もう思いっきり昼メシ時になってしまった。腹も減る。
スーパーに到着。こちらも定休日ではなかった。
というよりも定休日はないだろう。
パンコーナーへ行く。
ちょっと大きいかなと思えるバゲットをカゴに入れる。
迷いに迷って生ハムをひとつカゴに入れる。
味見できないのにこれでいいのか、普通の丸大ハムの
やつが美味いんじゃないのか、とも思ったが
まあいい機会だし。
チーズコーナーに行き、チーズを吟味。
これも雪印がいいんじゃないのか、訳の分からんチーズを
味見もなしに買っていいのか、とも思ったが
まあいい機会だし、とよくわらかないチーズもカゴに
入れる。
小さくなったレタスは冷蔵庫にあったはず。
買い物はこれでいい。
バゲットを切ろうとして驚いた。
こんなにでかいのか、と驚いたのだ。
店で見た時はこんなにでかい印象はなかったのに。
急成長した訳でもないだろう。やっぱり最初から
でかかったのだ。
脇差より明らかに長いそのバゲットを半分ほどに切る。
半分は保存、もう半分をさらに半分に切る。
ギザギザのパン切り包丁がパンを切る音が気持ちいい。
切込みを入れる。
順番的にはパンにチーズを仕込み、オーブンでやや
焼いてから生ハムとレタスをいれるのがいいだろう。
先に生ハムを挟んで焼いてしまったら、もう生ハム
ではなくなってしまう。じゃあ丸大の普通のやつの
方がよかったという結論になってしまう。それだけは
意地で阻止したい。
チーズが溶けてオーブンの中で流れ出すのを防止するため
アルミホイルを敷き、「トースト」というボタンでいいだろう
と適当にボタンを押す。
レタスの葉を軽く洗う。キッチンペーパーで水気を切る。
ここでもうこの料理は90%終わったようなものだ。
オーブンを確認する。チーズはまったく溶ける様子がなく、
もうしばらくかかるんだろうと推測する。
皿を出し湯に浸す。近頃勝手に敬愛している
TamakiOgata女史の絵柄である。
冷たい皿の上で食べ物が冷めるのが嫌いな私は、
こういうところだけちゃんとやる。まさに
こういうところだけ。
ここまで読んでいて大方の人が予想したであろう
結果にはならず、パンとチーズはいい具合に仕上がった。
チーズが溶けこぼれることもなく、パンが焦げることも
なかったのだ。
溶けたチーズのせいでくっついた切込みをこじ開け
レタスを挟む。生ハムを挟む。冷たいコーヒーをいれる。
さあ、本とブランケットももって坪庭で食おう。
雨が降り始めた。
屋外で食べると自分で作ったものでも2割増で美味くなる。
その手が使えないということになった。
まあ仕方ない。傘をさしてまで外でパンを齧りたい訳では
ないのだ。
丸テーブルについてカーテンを開き、こんなサイズのカスクート
2切れも食べれるんだろうかと疑念も過ったが、美味ければ
問題ないのだ。
このカスクートだが、わが人生で最も味がなかった。
どこにも塩気がない。
生ハムだけをつまんでみるとそこにだけさすがに塩の
味はしたがチーズにもパンにも適度な塩味がまったく欠落
していた。
おまけに、パンが堅い堅い。
齧る前でパンを揉みほぐしつつ食べないと歯がもたない。
窓際で雨を眺めながら、堅いバゲットを揉みながら
塩気がないまったく健康的なカスクートを2個食べながら
もう一軒コンビニへ行っときゃよかったと、
後の祭り感を堪能した。
お気に入りの皿以外に良い要素がどこにもなかった。
「塩かけりゃよかったやないか!」と気づいたのも完食後で、
後の祭り感はより一層確かなものになった。
食後インスタントみそ汁を啜った。
美味かった。
※追記:バケットはバゲットに訂正しております
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