上空に寒気が入り冬型の気圧配置が強まりました。昨日夕方は関東地方に発生した地形性低気圧のため厚い雲に覆われ、金星と木星の大接近を見ることができませんでした。そして冬型の気圧配置が急速に緩む今朝は大洗海岸からのだるま朝日が見られるのではないかと期待していたのですが、寒気と北風の影響が残ってしまい太平洋上の筋状の雲が解消しそうにありません。しかも想定外に早く目覚めてしまったので、目的を天の川観察に切り替え、三脚を持参して3時20分にアパートを出発。大洗海岸へ向かいました。今日の月の入りは3時52分。4時過ぎからは空も暗くなり、前回(2月21日)同様、天の川が見られそうです。
今朝は水戸で1.0℃、笠間で-3.3℃とこの時期本来の寒さに戻りました。大洗もかなり冷え込んでいます。4時前に大洗海岸の駐車場に到着。既に南東にさそり座が昇り、いて座から北へ延びる天の川が見えていました。前回よりもはっきり天の川が見えています。
4時過ぎに飛行機が通過します。今日はISO感度を6400まで上げて露光時間を10秒に設定して撮影しました。横に延びる灯りが2本見えます。飛行機でしょう。1秒毎に点灯するのでしょう。
天の川の一番明るい領域をトリミングしてみました。いくつかの星団が見えています。露光時間が短いのでこれが限界です。星を撮影するには追尾用の赤道儀を使う必要があります。
しかし大洗の空は明るく、南の鹿島方面の光がどうしても入ってしまいます。東側は暗黒で肉眼でも天の川を確認できます。空の暗さだけで判断すれば笠間の山間部のほうが星空観察に適しているのかもしれません。笠間の山里では夏の夜にはっきり天の川を見ることができます。
写真の上のほうに光る筋は飛行機ではなさそう。写真を拡大すると連続的な光なので人工衛星かもしれません。
少し場所を移動して神磯の鳥居の正面に向かいます。今日はカメラマンは5名。前回より少ない印象です。4時30分を過ぎると天の川が高く昇ってきます。
肉眼でも美しく天の川が見える時間帯です。
5時近くなると、夜が白み始めてきます。天の川はさらに高く昇ってきました。太平洋上の沖合には冬型の季節風に伴う雲がびっしり。これでは日の出を拝めません。今日も、日の出まで待たずに退散することにします。
最後にさそり座方面を撮影します。写真の中央の明るい星が1等星のアンタレスです。さそりの形わかるかな? 写真はコントラストを付けてしまっているので、星座の形は肉眼で見たほうが鮮明です。
最後に神磯の鳥居を1枚。天の川撮影のシンボルとして活躍してくれました。1時間後には日の出を迎えますが、太平洋上の雲が退散しないのでアパートに戻ることにしました。今日はアパートで在宅勤務。午後は休暇で早めにアパートを出発する予定です。