水持先生の顧問日誌

我が部の顧問、水持先生による日誌です。

11月11日

2011年11月11日 | 日々のあれこれ

3学年だより№21(反射)
 
 スーパーで買い物をしてレジに並びました。自分の番が来ました。
 おねえさんが言います。「会員カードお持ちですか?」
 「いえ、持ってません」「198円、88円、128円 … 」
 というやりとりだと、なんかちょっと足りないと感じないだろうか。実際こういう場合も多いが。
  「会員カードお持ちですか?」
 「いえ、持ってません」
 「失礼しました。198円、88円、128円 … 」だと、安心する。
 この一瞬の「失礼しました」の一言があるかないかで、その人との関係性がかなり変わる。
 先日の面接指導の際の話にもどる。
 受験生が入室する、一礼する、試験官に近づく、立ったまま受験番号と名前を言う。
 「座ってください」とこちらが言う。
 このとき、だまって座る子がいた。
 ここはやはり「失礼します」と、ちっちゃく言おう。
 練習の結果で言うのではなく自然に言おう。叫ばない方がいい。
 次にいきなり質問に入る場合も多いと思うけど、もし「では面接を始めます」と言われたら、すかさず「おねがいします」と言おう。
 「○○くんは … 、」と先生が一呼吸おいたら、「はい」と返事してしまおう。
 反応すべきかどうか迷って、とりあえず黙ってるのが一番よくない。
 あと、一問一答式になるのも避けよう。
 「特技は何ですか?」「サッカーです。 … 」は、だめ。
 「特技は何ですか?」「はい、サッカーです。小学校のときに近所のチームでやりはじめてから、どっぷりサッカーの魅力にとりつかれてしまい、中学、高校と部活動で続けてきました。受験に向けて今は練習に出ていませんが、時々かるく体を動かしてます。先日担任の先生から薦められて読んだ『オフサイドはなぜ反則か』という本も大変興味深くて … 」。
 というように、「今まで何をしてきたか系」の話をするのだ。
 面接はコミュニケーションだ。
 面接を受ける側は、する側の言葉でとぎれないように気をつけよう。
 それが、相手とコミュニケーションする気持ちがありますよ、というアピールになる。
 学問とか研究とか言うと、孤独に自分の世界に入り込むイメージをもつ人も多いかもしれないが、実際にはまったく逆で、どれだけ多くの人や事物とコミュニケーションできるかどうかが成果を決めるといっても過言ではない。その下地があるかどうかを見られていると思えばいい。
 内容ももちろん大事なのだが、ふつうにコミュニケーションできるか、コミュニケーションしようという姿勢をもっているか、そこが第一だと考えてほしい。
 「はい、終わります」と言われたら、「えっと、どうするんだっけ?」と考えてはだめ。
 自然に「ありがとうございました」と言って、さっと立つ。
 反射レベルのコミュニケーションがまず必要だ。
 普段から無意識に声に出してあいさつをすることの重要性は言うまでもない。

コメント
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