「水の東西」の授業1 評論とは何か
Q1 この文章のジャンルは何ですか。目次を見て確認しよう。
A 評論
Q2 「評論」と同じ構造の熟語を選べ。
a日没 b読書 c流水 d善悪 e平易
A e
板書
評 … あげつらう・はかる
論 … あげつらう
あげつらう … ①物事の理非、可否を論じ立てる。
②ささいな非などを取り立てて大げさに言う。
説明
評論とは、何かについての「問題点を指摘する文章」だということです。
では、何について述べているのでしょう。「現代文」という時間に、日本語で学習しているという事実が、一番の根拠です。現代の日本に関する様々なことを論じているのです。
では、「現代」とはどういう時代でしょうか。この先、数々の評論文を読んでいくと明らかになっていきますが、「近代化が進んだ結果としての今」が現代であると、とらえてください。
評論 … 近代化の結果として成立している現代に対する筆者の疑問や批判を述べた文章
Q3「水の東西」というタイトルの「東」「西」はそれぞれ何を表しているのか。
A 東 … 東洋(実質は日本) 西 … 西洋(ヨーロッパ・アメリカ)
板書
〈 評論の話題の基本パターン 〉
B A
西洋 ←→ 日本
現在 ←→ 昔
現代・近代 ←→ 前近代
一般論・常識・通念 ←→ 筆者の主張
説明
近代化、とくに日本のそれは西欧化でしたが、その結果として成り立っているのが現代の日本です。
私達は、この近代化、西欧化を「良いこと」と考えたからこそ、そのように進めてきました。
その結果、様々な問題が生まれている状況について、筆者は論じます。
一般的にはBがいいと考えられているが、「私はAだと考える」という方向で論は進められます。