新入部員たちの楽器決めがはじまった。
中学校時代の所属部活を調べてみると、最も多いのがソフトテニス部、そして3位が野球部とサッカー部、続いて陸上部、剣道部、卓球部となる。例年だと元吹奏楽部は1、2名だが、今年はなんと第2位の7名である。
その経験者たちも含めて、全員に全楽器を体験してもらう。各パートを回り始める前に、リズムの基本や、音符の読み方の指導。「ドレミファ」を言えない子はさすがにいないが、「C(ツェー)」とか「D(デー)」とかは知っているはずがない。これを覚えると、明日の合コンの会費5000円て言わずに「G(ゲー)千ね」って業界人ぽく言えるようになるから、しっかり覚えようと教える。
「ド~レ~ミ~」とか声に出して一緒に歌ってみたりするが、反応がうすい。
「君たち、それじゃ漢文の授業と同じだよ、しっかり口開けて!」とひとりテンションを上げても、くいつきはうすい。一年前も、二年前も同じだったなあと思う。
帰りの集合で、上級生たちの和気藹々ぶりを見ながら、一年経つとこうなるのか、部活ってやっぱり悪いもんじゃないなとちょっとしみじみした。
神様からの贈り物である新入部員33名を、みんなで大事にしていきたい。