作曲家の筒美京平が誤嚥性肺炎のため亡くなった。享年80歳。
作曲作品の総売り上げ枚数は7500万枚以上で日本の作曲家としては歴代1位。オリコンが集計を開始した68年から約半世紀に渡って毎年ヒットチャートに名曲を送り込み、いしだあゆみの「ブルー・ライト・ヨコハマ(1969年)」野口五郎の「甘い生活(1974年)」ではレコード大賞作曲賞を、尾崎紀世彦の「また逢う日まで(1971年)」ジュディオングの「魅せられて(1979年)」では日本レコード大賞を受賞している。
またジャニーズ事務所との関わりも深く、当時在籍していた郷ひろみの72年のデビュー曲「男の子女の子」、近藤真彦の「スニーカーぶる~す」「ギンギラギンにさりげなく」、少年隊の「仮面舞踏会」「君だけに」、KinKi Kidsの「やめないで,PURE」も手掛け、70年代は南沙織に「17才」、麻丘めぐみに「芽ばえ」「わたしの彼は左きき」、浅田美代子に「赤い風船」、太田裕美に「木綿のハンカチーフ」、岩崎宏美に「ロマンス」、中原理恵に「東京ららばい」と新人女性歌手にも多くのヒット曲を提供。80年代は河合奈保子、小泉今日子、松本伊代、中山美穂、本田美奈子らの歌唱曲がヒット。稲垣潤一の「ドラマティック・レイン」や、C-C-Bの「Romanticが止まらない」も作曲した。またフジテレビの国民的アニメ番組「サザエさん」の主題歌も彼の作品である。
どの曲も口ずさんだことがある思い入れのある曲ばかりだが、中でも私は「ブルー・ライト・ヨコハマ」と「木綿のハンカチーフ」がとても印象に残っている。「ブルー・・」は当時3歳だったが、母を始め誰もが長年口ずさんでいた曲で、映画「歩いても 歩いても」でも大事なキーソングとして使用されている。「木綿・・」は最近やたらテレビで歌詞の深さを取り上げられ、その都度やはり名曲だな~と実感している。
歌はどちらかと言うと作詞家が目立つことが多いが、改めて「歌詞」「楽曲」「編曲」そして「歌手」の四身一体であることを実感した。心から合掌・・・