先日の休日に昨年開館したトキワ荘マンガミュージアムへ出掛けた。
トキワ荘とは昭和27年に建てられ、昭和を代表するマンガ家たちが若手時代に集い、切磋琢磨した伝説のアパートで、手塚治虫が入居したのは昭和28年。手塚の入居後、寺田ヒロオ、藤子不二雄(藤子・F・不二雄、藤子不二雄A)、石ノ森章太郎、赤塚不二夫など、後のマンガ界をけん引する数多くの巨匠たちがその青春時代をトキワ荘で過ごし、互いに切磋琢磨しながら、「マンガ」という新たな表現文化を切り拓いていった。
そのトキワ荘は老朽化のため、昭和57年に解体され、昨年南長崎花咲公園内にトキワ荘マンガミュージアムがオープン。写真や聞き取りにより、外観から間取り、描きかけの原稿やペンが置かれたマンガ家の部屋から、木造階段のギシギシと鳴る音まで当時の姿を忠実に再現。また、外壁や内装はあえて汚す演出を行い、築10年の使い込まれたトキワ荘を再現し、さらに建物以外にも「トキワ荘」と書かれた看板やマンガ家達がよく利用した電話ボックスもミュージアムのアプローチに再現【豊島区ホームページより抜粋】
私たち世代では知らない人がいないほどの伝説のアパートで何度も漫画で読んだものだ。昨年開館のニュースで知ったものの、コロナ渦で時期をずらして、事前予約をした上でようやく訪問出来た。最寄り駅は「落合南長崎駅」・・・長崎・・・どこだ?そう言えば昔「下落合焼き鳥ムービー」なる作品があったな~と思いつつ久しぶりに都営大江戸線に乗り込む。
事前に散策マップを入手した上で効率良く寺田ヒロオやトキワ荘跡地のモニュメントやトキワ荘のヒーローたちの記念碑のゆかりの地を巡る。多くの作品に登場するラーメン店松葉で遅めのランチを済ませてから予約時間にいよいよトキワ荘に入館。
2階部分に四畳半の部屋が9室再現されており、幅広い階段や廊下、共同炊事場や共同便所がやたら懐かしい。廊下を挟んで向かい合わせの部屋の入口がそれぞれずれている作りにも注目しながら再現された廊下のきしむ音と共に各室を見学。現在ではほとんど見られなくなった四畳半は案外使いやすいのではないか?と不動産屋目線で考える。1階へ移動するとトキワ荘ゆかりの漫画や書籍が展示されており、昔読んだ記憶がある数々の漫画たちにウハウハしてしまった。
決して快適ではなかったトキワ荘だが、当時若い漫画家たちのたくさんの情熱と夢と友情が詰まっていたんだろうな~と思いながら、ミュージアムを出た。その後、南長崎の古い街並みを散策しながら、帰りは西武新宿線の椎名町駅で東京ドームへ野球観戦に向かった。
【明日6/15(火)~6/16(水)は当社連休となります】