映画「春を背負って(2014年公開)」を観た。
【解説】日本を代表する名撮影監督で、2009年の「劔岳 点の記」で初メガホンをとった木村大作が再び監督業に挑んだ長編作。笹本稜平の原作小説を映画化し、立山連峰を舞台に、山小屋を営む家族とそこに集う人々の人生や交流を描き出す。立山連峰で父とともに幼少期を過ごした亨は、厳格な父に反発し、金融の世界で金が金を生み出すトレーダーとして過ごしていた。しかし父が他界し、通夜のために帰省して久々に故郷の山に触れた亨は、父の山小屋を継ぐことを決意する。当初は山での生活に苦労する亨だったが、亡き父の友人でゴロさんと呼ばれる不思議な男・多田悟郎や、山中で遭難したところを父に救われたという天真爛漫な女性・愛に囲まれ、新しい人生に向き合っていく。
檀ふみと蒼井優の笑顔に木村大作特有の山の壮大な景色が重なる。「年老いた巨象は生まれ持った本能で、足手まといにならないように静かに群れを離れていく」と語った男性が若者たちに運ばれて下山するのは彼にとっては不本意だったことだろう。救助する人の優しさが溢れ、慕われるということを改めて考えさせてくれるのだが、ラストのヘリコプターのシーンにはあれこれ茶々を入れたくなった。
観終えて思うのはやはり映画「エヴェレスト 神々の山嶺」同様「山は怖いな~」であるが、さらに「山は大変だな」が加わった。