北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

早春、エゾノリュウキンカとエゾヒメギフチョウのいる美しい光景

2021-02-28 15:44:00 | エゾヒメギフチョウ
早春、エゾノリュウキンカとエゾヒメギフチョウのいる美しい光景


20XX-4-29 (日) 晴れ 23度C


朝10時。かみさんと二人で最近エゾヒメギフチョウの個体数が増えている近郊の林道へむかう。



よく晴れて気温は高いが、やや風がある。 



風がやむと、あちこちからエゾヒメギフが音もなく舞いだして林道を低く飛ぶ。




時々、林道沿いの湿地に群生するエゾノリュウキンカに吸蜜するのをせっせと撮影した。











































エゾノリュウキンカとエゾヒメギフの組み合わせはとても Photogenic だと思います。







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エゾヒメギフチョウの交尾はダイナミック

2020-10-20 21:29:21 | エゾヒメギフチョウ
エゾヒメギフチョウの交尾はダイナミック



20XX-5-1 (金) 晴れ

午前中は畑仕事。

裏庭の家庭菜園にジャガイモ25個を植えた。

さらに、ニラ ネギ を株分けして植え直した。かなり疲れた。


午後、天気がよいので車で一走りして北見市近郊のエゾヒメギフチョウを見に行った。


この日、エゾヒメギフ35♂♂1♀を採集、生きたまま三角紙にいれておいた。


特別変わった個体はみられなかったので最後はこれらを全てリリースしたが、元気に森のなかへ飛んでいった。


このほか多数の個体をデジカメ撮影したが、あとでコンピュータに落として眺めると、まあまあの写真は案外少なかった。


これらまあまあの写真は機会があれば、適宜このブログにアップしてゆきたいと思います。


今回は交尾中のワンペアの写真をアップしました。


エゾヒメギフの交尾はダイナミックでした。


たまたま、メス探索飛翔中の♂が地表低く飛んでいたメスを発見したところを目撃しました。


♂は♀に体当たりするようにからみつき一緒に地面に落ち、はげしく転がりました。


なんと、起きあがったときにはがっちりと交尾が成立していました。


ここまでは♂主導に見えました。


しかし。


交尾するとエゾヒメギフの場合は例外なく♂は死んだようにじっとして♀にぶら下がるような格好ですが、徐々に分泌液を出して交尾嚢(スフラギス)を形成します。


♀は一見仮死状態みたいにジッとしている♂をぶら下げて、パタパタと短距離を飛ぶこともありますが何もなければそのまま静止して交尾状態を続けます。




場所が気に入らなければ♀は♂をひきずって数mほど移動することもあります。




エゾシロチョウとは異なり、交尾中のペアに他の♂がからんでくる(このエゾシロ♂からみ行動は無防備状態のペアが天敵に襲われるのをためらわせている )ようなシーンはこれまでのところは観察していません。





エゾヒメギフの羽根や斑紋はどちらかといえば保護色系でエゾシロみたいによく目立って、もろに天敵に見つかるといった確率がより低いからでしょうか。







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2020-エゾヒメギフチョウハンテング。

2020-10-02 18:45:22 | エゾヒメギフチョウ
2020-エゾヒメギフチョウハンテング。


2020-5-3 (日)  薄曇り のち晴れ のち曇り 20℃ 

 

このあたりでは一日中ピーカンというのはむしろ珍しく、特に海沿いでは気象環境はめまぐるしく変わる。


日がさすと気温はみるみる上がり、エゾヒメギフたちも背の低いカシワの林床のササの上を低く飛ぶ。



もっぱら♂が♀探索飛翔として広範に飛び回り♀はあまり広い範囲は飛ばない。




けっこう飛翔速度は速いことがあり、孫たちはキャーキャー騒ぎながら追いかけたり、めくら滅法にネットを振り回すが、結局逃げられることが多い。




雲が広がり陽がかげるとたちまち気温が下がりエゾヒメギフたちは飛ぶのをやめる。




飛ぶのをやめたエゾヒメギフチョウはどこに消えるのでしょうか。



最も多いのは枯れ葉の多い地面。しかし、舞い降りるところをしっかり目で追っていない限り発見することは不可能。保護色みたいな感じになってしまうのです。さらに着地したあとも歩いて移動するのです。










草の葉に止まることはまれ。









けっこう見かけるのは樹木の幹に止まる個体です。少し離れると樹皮の色調・模様にとけこんで発見はまず不可能。










蝶採りに飽きてしまい、陽がかげって蝶も飛ばなくなり、三角紙に生きたまま入れておいたエゾヒメギフチョウたちは孫たちに十分観察させてから全てリリースしました。



近年、この発生地でもエゾヒメギフチョウは減る一方なので地元の蝶愛好家たちはこの蝶を殺して標本にするのはやめました。




蝶のヒョーホンを増やすよりも毎年この蝶を見ることができることのほうが、はるかに重要であることに気づいたからです。





これは交尾後の♀。交尾嚢が形成されもう再交尾(浮気?)は不可能です。





春の女神、ヒメギフチョウなどと呼ぶ人も多いけれどオイラは♂だ。





ヒメギフチョウとエゾヒメギフチョウの斑紋の違いはわかりますか ?。



エゾヒメギフチョウは翅表、基部の黒色条紋は Y字状になります。




最後にキタミフクジュソウについて。




福寿草はまさに早春の花ですが、ここ北見地方には特有の固有種キタミフクジュソウという植物があるのです。近年、北見以外でもけっこう確認されているようです。


茎一つに花一個。



この特異なフクジュソウは、まさにこのエゾヒメギフチョウの舞うカシワの森の林床植物としてみられます。


花よりもガク片が長いことが多い。



特徴はいろいろありますが、もっとも鑑別しやすいポイントは葉の裏に細かな毛が密生していることです。





普通のフクジュソウの葉裏には毛がなくツルツルです。



もう蝶採りは飽きたのでみんなで海にいって遊ぶことになりました。100mも歩けばオホーツク海の波打ち際になります。



採集隊集合です。





    終わり。




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2020年、オホーツクのエゾヒメギフチョウとコロナ騒動。

2020-09-26 14:16:42 | エゾヒメギフチョウ
2020年、オホーツクのエゾヒメギフチョウとコロナ騒動。


オホーツクのエゾヒメギフチョウはエゾエンゴサクとフキノトウの花がお好き。






2020-5-3 (日)  薄曇り のち晴れ のち曇り 20℃ 

 

コロナで学級閉鎖、外出自粛要請の日々が続き、閉じこもりがちで孫たちも私たちもストレス相当たまり気味。



この際、旬のオホーツクのエゾヒメギフチョウを見て、そのあと海遊びに行こうということになった。



午前10:30 フォレスターとセレナに分乗して、みんなで北見市の自宅を出発。
 


近くのセブンイレブンで昼食と御菓子色々など買う。とても客が多く皆さん思いは同じで、今日は家族連れのお出かけのよです。
 



コロナは怖いぞ、死ぬぞ、だから外出は自粛しよう 、お店の営業は控えよう とマスコミ、テレビ、行政が連日執拗に訴え続けている。





しかし、最近の北見界隈では、いかにコロナだコロナだと煽りにあおられても、どうにも実感がない。





今日は休日のせいか、先の見えないコロナなんか無視とばかりに国道を走る車がやたらと多いのでびっくり。




今では市民のほとんどのみなさんはコロナは多少は心配ではあるが、東京や札幌界隈で流行っている所詮は他人事に過ぎないと考えて生活している人が多いと思います。




今日は天気も良く絶好の外出びより。 




ホーマック、コープの生協のスーパーは広大な駐車場が車で溢れそうなほどの盛況だ。



コロナが猛威を振るっている札幌方面の惨状とは裏腹に、この2か月 新型コロナウィルス感染者ゼロの北見市民は鈴木知事の懸命の呼びかけにもかかわらず外出自粛に応じる気配などまったくない。





順調に走って1時間ほどでオホーツクのエゾヒメギフチョウ発生地に着いた。




人の気配はない。




エゾエンゴサクがエゾヒメギフチョウの飛来を待つかのように美しい空色ブルーの花を咲かせている。









オホーツク海からの冷たい風が吹き、陽がかげると急速に気温が下がり身震いするほどだ。





すぐ向こうのオホーツク海からの身震いするような風が何となくおさまり、雲の切れ目から太陽がのぞくとみるみる気温があがり、やがてスプリングエフェメラルの主役、エゾヒメギフチョウが舞いはじめる。




孫たちが蝶を追って嬌声を上げる。





地面を低く這うように飛ぶエゾヒメギフチョウがあちこちでエゾエンゴサクに吸蜜をはじめる。





一般的には、ヒメギフチョウの吸蜜写真といえばカタクリに吸蜜する写真が定番。




とても絵になるし、まさに定番というほどあらゆる場所でよく見かける。



しかし、エゾエンゴサクへの吸蜜写真はあまりみかけない。



エゾヒメギフの多かった旭川市でもカタクリへの吸蜜が最も多くエゾエンゴサクへの吸蜜はさほど多くなかった。



北海道東北部になるとエゾノリュウキンカが重要な吸蜜植物になる。




一方、北見地方ではカタクリやエゾノリュウキンカは極めて稀な植物になるので、このあたりではエゾエンゴサクへの吸蜜が多くなるのだろう。










北見地方のエゾヒメギフチョウにとって、エゾエンゴサク以上に好まれる吸蜜植物はフキノトウの花だ。







フキノトウの花は花期が短いが蜜量はとても豊富とみえて、エゾヒメギフチョウはこの花が大好き。



野外で採集すると体中フキノトウの花粉がついているエゾヒメギフチョウは多い。


ただ、この日のフキノトウの花は時期がはやいせいか、このあたりには唯1個のみしか見つからない。







それでもエゾヒメギフチョウはめざとくこの花を発見し、飛来していました。










エゾヒメギフチョウの幼虫が食べる食草オクエゾサイシンは笹のない日当たりのよいところでは葉は展開して大群落になっている。












この日のエゾヒメギフチョウ採集隊、全員ではありませんけれど。







     この項、続く。







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エゾヒメギフチョウの悲劇の痕跡

2020-06-13 15:03:06 | エゾヒメギフチョウ
エゾヒメギフチョウの悲劇の痕跡



201X-6-18 (土)  雨のち曇のち雨  気温18度C




この日の午後、早春にエゾヒメギフチョウが飛んでいた林道へ入る機会があった。




早春の時期にはエゾヒメギフチョウの産卵も確認している林道です。






木々の葉や草の葉がでていない早春とくらべると別世界のようにかなり鬱蒼としている。




強風、曇でチョウ飛ばず。
 



笹の斜面をすかしてみるとエゾヒメギフチョウの幼虫が食べるオクエゾサイシンの若いのが沢山でているがすべて笹の葉に覆い尽くされてひ弱な感じ。

 



オクエゾサイシン縁がエゾヒメギフ1令幼虫に食べられた食痕が2枚の葉に見られたが天敵に襲われたのか幼虫の姿はどこにもいなかった。












悲劇の痕跡でしょうか。




食痕にクモの巣まで見られる。




恐らく10-15匹いた1令幼虫は一匹 また一匹とクモに襲われ全滅したのでしょう。



エゾヒメギフチョウ1♀が100卵ほどの卵を産んで、孵化した幼虫のうち、種々の試練をかいくぐって翌年の平均2匹ほどの蝶が羽化すれば例年どおりの発生になるとおもわれます。



平均1匹ほどが羽化すれば、今年は例年の半分くらい、もし3匹羽化すれば大発生ということになるかと思います。



さて、この林道のエゾヒメギフチョウは来年はどうでしょうか。

 
北見ではめずらしいエビラフジがありました。



帯広の河川敷で ヒメシロチョウの発生地を見にいったときは、エビラフジが群生していました。





ミツバがたくさん生えているので夫婦分だけ採集し 夕食のごまあえお浸しにしたが香りが強くておいしかった。
















最近、木々草本が茂って庭の管理が大変。


ついに決心して庭のヤマボウシの根元から出ていたミズナラとニレをノコギリで切って除去した。





モミジなども選定したら結構な量の枝をゴミに出すことになった。





疲れたが 庭がたいそうスッキリした。




エゾシロチョウ 産卵している。 まだ赤ぼけの葉は大きくなっていないが 小さな葉の表にも 裏にも 多数の卵塊見られる。今年は 約30卵塊はある。



夕食後 ゴールデンキュウイを食べたがおいしかった。







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