北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

黒い雪虫。

2023-10-30 21:08:49 | 蝶・昆虫・自然・同好会など

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黒い雪虫。

 

北海道のオホーツクでは毎年10月下旬から11月にかけて雪虫が飛ぶと近々雪が降ることが多く、冬の前触れとしての風物詩になってきました。

 

 

 

 

 

 

しかし、2023年、まれにみる猛暑の夏に繁殖回数が増えたために札幌などでは雪虫が異常大発生したようで、衣服や髪に多数の雪虫がついたり、うっかりすると口や鼻に吸い込んだり、外に選択ものを干せないなど、皆さんうんざり、辟易しているとのことです。

 

 

 

 

 

2023-10-27( 金 ) 晴れ。 オホーツク北見市の自宅でも朝から庭にかなりの雪虫が見られ、なんとなくデジカメ撮影してみたくなり、ネットで採集しオリンパスToughで接写をこころみました。 かって雪虫のデジカメ撮影した折はほとんどが青白い蝋状物質が付着したいわゆる雪虫でしたが、なんだかこの日はちょっと違和感を感じました。

 

 

 

 

体にまったく青白い蝋状物質が付着していない個体がみられ、なんと、いわゆる雪虫君たちより数が多いのです。

 

 

 

 

 

 

 

ネットで採集したせいで蝋状物質が剥げ落ちたかと思いましたが、どうもそうではなさそうです。

 

 

 

調べてみたら、北海道で見られる雪虫は、青白い蝋状物質をまとった雪の妖精として認識されている体長5mmのトドノネオオワタムシProciphilus oriens のほかに、もう一種あって、その正体はやや小型のケヤキフシアブラムシParacolopha morrisoni 。

 

 

 

 

 

ケヤキフシアブラムシは雪に似た青白い分泌物をまとってはいませんが、雪虫と同じ時期に出現、雪虫と混飛するため、その名もクロユキムシ(黒い雪虫)と呼ばれることもあるようです。

 

 

 

かねてよりオリンパスTough は接写に弱いと感じてきましたが、雪虫や黒雪虫の撮影にはやや苦戦しました。まことにピントが合いにくいのです。フラッシュをたくと白くとんでしまいます。それでもケヤキフシアブラムシをなんとか撮影できたような気がします。

 

 

 

 

 

 

ネットレベルで少し勉強して、にわか雪虫博士 になりました。

 

 

トドノネオオワタムシProciphilus oriensの生活環について。

 

ヤチダモの幹に産み付けられていた卵から、春になるとメスの幼虫が孵化してきます。この幼虫はヤチダモの葉を栄養源として育ちメス成虫に発育するとトドマツの根元で生活するようになり、いわゆるカメムシの仲間らしく、ひたすら単為生殖をしてメス個体ばかりを産み続けます。秋になるとメスはヤチダモの木に移って、今度はメスとオス両方の成虫を産みます。これらはいわゆる雪虫として風のない穏やかな日に一斉に飛び立ちオス・メスが交尾してメスはヤチダモの幹に越冬卵を産み付けます。 ちなみに雪虫の寿命は1週間ほどでオスもメスも交尾産卵行動ののちに死んでしまいます。

ケヤキフシアブラムシParacolopha morrisoni もおおむね同じような生活環パターンをしめします。

 

 

ここまでの画像はケヤキフシアブラムシばかりとおもわれるものばかりでした。

 

 

以下にいわゆる雪虫 : トドノネオオワタムシ : Prociphilus oriens の画像を示します。

 

 

 

 

黒雪虫に関しては私はまったくの素人で申し訳ありませんがどなたか、くわしいかたがおりましたらコメントなどいただければ幸いです。

 

 

おしまい。

 

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ミヤマクワガタの大アゴにクモの巣。

2023-10-19 09:07:52 | 蝶・昆虫・自然・同好会など

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ミヤマクワガタの大アゴにクモの巣。

 

 

 

 

20XX-10-12(金)  雨 のち 曇り

 

 

秋も深まり、わが家の庭の紅葉が綺麗なので少し撮影した。

 

 

 

 

 

何か地面にうごめくものがいるのに気づき、近ずいて見ると雨に濡れたミヤマクワガタのオスがよたよたと動いていた。

 

時々、大きく伸びをしたような後に、コテンと仰向けにひっくり返ったりして相当弱っている。

 

 

デジカメ撮影をしたが、なんと立派な大アゴにはクモの巣が張っていてびっくり。

 

 

 

 

庭に住む地蜘蛛が巣を張るのに適した構造物と思ったのかもしれない。

 

 

もしかすると地表低くヨタヨタ歩いているうちに地蜘蛛の巣に大アゴを引っ掛けてしまった可能性もあります。

 

 

かわいそうなのでクモの巣を外してやった。内歯先端が折れているのは、かって別のオスと激しく戦った跡でしょうか。

 

 

 

もう寿命なのか、ヨタヨタひっくり返りながら移動してゆくのをそのままにしておいたが夕方にはどこかへ行ってしまい見えなくなっていた。

 

 

 

 

 

 

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オホーツク夏のチョウ、オオチャバネセセリ

2023-08-09 12:08:28 | 蝶・昆虫・自然・同好会など

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オホーツク夏のチョウ、オオチャバネセセリ

 

 

とある7月の終わり。曇り。 気温22度C。 北海道東部北見市近郊の林道。

 

 

アカマダラ夏型オスたちと一緒に、地面で吸水中のセセリチョウは、近年、温暖化とともに北上しつつあるイチモンジセセリかと一瞬、ドキッとしましたが、よくみるとオオチャバネセセリ( Zinaida pellucida pellucida ) のオスでした。

 

近年、札幌付近まではイチモンジセセリがよく見られるようになったようですが、オホーツクの北見市ではまだ見たことがありません。

 

 

 

 

オオチャバネセセリのオスは丁度羽化しつつある時期でヨツバヒヨドリバナの花で吸蜜中の個体を撮影できました。白紋が見事なメスたちは1週間後あたりから増えてくると思います。

 

 

ヨツバヒヨドリバナに吸蜜するオオチャバネセセリは夏のオホーツクの原風景見たいな光景です。

 

北海道、とくにオホーツク地方ではごく普通種ですが、島根県などではオオチャバネセセリは絶滅危惧種とされているようです。

 

 

 

いつの間にかオホーツクではいたるところに見られるようになった外来種カラフトセセリのメス。ストローが長いのでシジミチョウ類などストローが短い小型の蝶が嫌う蜜源の深いアカツメクサにも好んで吸蜜します。

 

 

この日は、100頭規模のエゾスジグロチョウ夏型大吸水集団2つをせっせと撮影しました。

 

 

 

このほか、コムラサキ、シータテハ夏型、アカマダラ2化 サカハチ2化 メスグロヒョウモン♀、ミドリヒョウモン♂ 交尾中ワンペア、ヒメキマダラヒカゲ、オオチャバネセセリ、ミヤマカラスアゲハなどが見られました。

 

 

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セイヨウオオマルハナバチの一年。

2023-06-10 21:58:41 | 蝶・昆虫・自然・同好会など

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セイヨウオオマルハナバチの一年。

 

オホーツクで春一番に咲き始めるエゾムラサキツツジ。まだほかの植物は開花の準備段階で、ひとりエゾムラサキツツジのみが鮮やかに咲いています。

 

 

 

この時期、昆虫類はまだほとんどみかけませんが、大きなハチが、唯一匹、まだ殺風景な庭をブンブン羽音をたてて飛び回りはじめ、孫長男君がこわがっています。長男君は怖がっていますが普通人を刺すことはありません。

 

 

 

 

温室でのトマト受粉などを目的に海外から日本に導入されたものの、当初から心配されていたとおりに、完全隔離のはずの温室から抜け出して日本各地で自然繁殖を始めてしまい攻撃的外来種として在来の自然に多大な影響を与えているセイヨウオオマルハナバチです。

 

 

本種の同定はとても容易で尾端が白いことで本種と確認できます。

 

 

 

いまや現実問題としてハウス栽培では、なくてはならない存在である一方、在来のマルハナバチが駆逐されて消えてしまったり、盗蜜行動により稀少な植物が損傷され結実・繁殖に影響がでるなど弊害も大きい。

 

 

我が家の庭でも家庭菜園の受粉は、このセイヨウオオマルハナバチにほとんど依存しているといっても過言ではないと思います。ほかのハチ類はほとんど見当たらないのです。

 

早春4月、目につくセイヨウオオマルハナバチは、普通一匹のみです。

 

5月になると数匹が飛び回っています。

 

 

6月になると10匹くらいに増えます。

 

 

秋には20匹くらいが飛び回っています。

 

そして冬がきてセイヨウオオマルハナバチは消えます。

 

 

そして長い冬が終わり4月の終わり頃、エゾムラサキツツジが咲き始めると、また最初の1匹が飛び始めます。

 

 

このころ、庭の赤ボケにはエゾシロチョウの幼虫の越冬巣が目につきますがまだ幼虫は出てきません。

 

 

 

 

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このオナガバチの正体は?.

2023-05-09 14:18:38 | 蝶・昆虫・自然・同好会など

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このオナガバチの正体は?.

 

20XX-7-7  (日) 晴れ 26℃

 

この日、北見市近郊の森で変わったオナガバチの一種を撮影した。

 

 

倒木の上を行ったり来たりして恐らく、超能力を駆使して、卵を産み付ける甲虫の幼虫が木の中にいないか探っているものと思う。

 

樹木の中に甲虫の幼虫を感知したら、長い産卵管をブスーッと幹に突き刺して幼虫に正確に卵を産み付けるというから、まさに神業だ。

 

 

オナガバチは北海道でもいくつかの種類が知られているようだが蝶しか知らない私はオナガバチに関してはまったくのドシロート。

 

帰宅後、撮影した画像を見ながら、がんばってネット情報を駆使して同定を試みたが、どうにもわからん。

 

 

 

ネット図鑑レベルでは、ジョウザンオナガバチ、ガロアオナガバチ、ツマグロオナガバチ、ニトベオナガバチ、エゾオナガバチ、シロフオナガバチ、フランオナガバチ は 絵あわせ段階で除外できそうだ。

 

以前、ガロアオナガバチはこのブログで紹介したことがあります。

 

 

 

 

それなら このオナガバチの正体は一体何だろう。 

 

 

 

ネットレベルでの、つたない私の検索力ではこのオナガバチに一致する画像を見つけることはできなかった。 

 

 

もしかしたら 新種か ?。 まあ、それは無いと思うけれども、次回からはオナガバチを見つけたら撮影だけではなく採集して標本にしておく必要がありそうだ。

 

どなたか、このオナガバチの名前を同定根拠と共にご教示いただければ幸いです。

 

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