北海道昆虫同好会ブログ

北海道昆虫同好会は北海道の昆虫を中心に近隣諸国および世界の昆虫を対象に活動しています。

チョウセンシロチョウ北海道に産す

2022-12-06 15:10:45 | 蝶・昆虫・自然・同好会など

88_31.gifにほんブログ村

チョウセンシロチョウ北海道に産す。

 

チョウセンシロチョウ( Pontia daplidice )というチョウをご存知でしょうか ? 。日本ではごくごく稀に採集 されたことがあるものの、いずれも大陸よりの迷蝶、ま たはその子孫の一時的発生とみなされてきました。

 

 

1979年7月~9月に北海道各 地でそれまでに類を見ない多数のチョウセンシロチョウが採集されました。確実に把握されたものだけでも62♂♂36 ♀♀で、実際にはこれら以外にも相当多数が採集されていると思われ 、多くの卵、幼虫も採 集されました。

 

 

 

 

1979-8-15  北海道深川市の石狩川河川敷で私が採集したチョウセンシロチョウの♂♀を示します。2匹とも広い河川敷を低くハイピッチで羽根を震わせながらかなりの速さで飛んでいるのを必死に追いかけ、かろうじてネットしたものです。

 

♂表面

 

♂裏面

 

♀表面

♀裏面

 

多くの採集記録が集中したの は北海道でも尻別川、石狩川といったとりわけ大きな河川の流域ないし広大な河川敷であるこ と も特徴的。 

 

 

 

今回、野外で確認されたおもな食草はアブラナ科の ス カシタゴボウ(Rorippa palustris )。 その辺のやや湿った環境に見られるまさに雑草です。採卵も容易でした。

 

 

 

当時、この蝶の発生状況が新聞・テレビなどで逐一報道されたため、私を含めた道内外のチョウ愛好家たちは何とかこの蝶を採集しようと血湧き肉踊る高揚感を味わうことができました。

 

 

 

この時のチョウセンシロチョウ大発生をまとめた報告、チョウセンシロチョウ北海道に産す  の最後のまとめでは

 

 

今回発生した本種が、北海道の土着種か、または大陸 由来の 一時的発生 なの か は 不明 で 、今後の 調査 に よ り 解明されるであろう。  

 

 

とされていますが、その後発生は収束し、今では大陸からの迷蝶の一時的な発生と考えられています。

 

 

東南アジア各地、大陸各地のチョウセンシロチョウ標本を多数収集して外見的な特徴を調べましたが、ほとんど変異がないのがこの蝶の特徴とわかった次第。

当時、チョウセンシロチョウが発生した石狩川などの広い河川敷の多くはその後開発がすすみ、大抵は広い運動公園やゲートボール場になってしまい、かっての面影は完全に消えてしまいました。

 

それでも、今もチョウセンシロチョウは飛来している可能性は高いと確信します。

 

お盆休みの頃、もし近くに広い手つかずの河川敷があればお孫さんや子供達と一緒にチョウセンシロチョウを探してみてはいかがでしょうか。

 

普通、そこは昆虫類の宝庫です。チョウセンシロチョウもきっといますよ。

 

 

最後まで見ていただきありがとうございます。できましたらランキングポイントアップのために下記の バナーのいずれかを をワンクリックしていただければ幸いです。

 

88_31.gifにほんブログ村

 

 

 

88_31.gifにほんブログ村

 

 


夏は Road Kill に注意。ミヤマカラスアゲハのロードキルなど。

2022-11-05 15:04:06 | 蝶・昆虫・自然・同好会など

夏は Road Kill に注意。ミヤマカラスアゲハのロードキルなど。

 

 

 

2022-8-12(金) 曇り 32℃ 

 

 

AM10:00 北見市から十勝の川へブラウン釣りに出発。

 

 

人家が遠のき、峠への登りにさしかかると、突然中型の鳥ヒヨドリ? がフロントガラスにごんっとぶつかって吹っ飛んでいった。思いがけないバードストライク。きっと死んだのではなかろうか。 

 

 

峠を越え、エゾシカの多い森のなかを慎重に走っていたが、カーブを曲がったとたん、キタキツネが道路をうろうろしていて危なくロードキル寸前、轢きそうになる。

 

 

なんとなく、いやな日だなあ。 

 

 

 

11;00 いつもの釣り場へ到着。しかし思いがけないことに、少し前までのゲリラ豪雨の後みたいであちこちに大きな水たまりが出来ている。

 

 

 

あれま。いつもは穏やかなブラウンの川が褐色の濁流と化し水位も50cm はあがっており、とても釣りは無理と判断、

 

 

 

かなりもどって十勝川水系支流でオショロコマを撮影することにした。

 

 

 

オショロコマの棲息する最源流にむかう林道にミヤマカラス1♀が 車のバタフライヒットに会って地面に転がっていた。ロードキルの蝶々版で、低くとんでいるところにやってきた車に当たったものでしょうか。

 

 

この時期、北海道の林道ではミヤマカラスアゲハのロードキルは、かなりしばしば見かけます。

 

 

 

 

盛んに羽根を動かしているので近寄ると小型の肉食系ハチがせっせと蝶の体を食べており、その際、羽根が動いてあたかも生きているように見えたものとわかった。

 

撮影しようとするとハチは逃げた。

 

 

 

キタベニヒカゲ1匹が低く飛んでいたがうまく撮影出来ず。

 

午後4時。オショロコマ撮影終了、武装解除し帰路につく。

 

 

 

帰路、午前中のキツネが同じあたりでうろうろしており、どうやら車から食べ物を投げ与えられるのを期待しているもよう。車を降りて近づくと 遠くに逃げまだ完全な観光キツネにはなっていないようだ。

 

 

 

そのうち跳ねられる可能性大。 この時期、鳥、エゾタヌキ、キタキツネ、エゾシカ 、そして チョウたちのロードキルも稀ではありません。

 

 

   ひたすら走って 午後5:45 自宅に到着。

 

最後まで見ていただきありがとうございます。できましたらランキングポイントアップのために下記の バナー をワンクリックしていただければ幸いです。

 

 

 88_31.gifにほんブログ村

 

 

88_31.gifにほんブログ村

 


エゾタヌキの dropping に群がる夏のチョウたち。その壱。

2021-04-10 13:53:58 | 蝶・昆虫・自然・同好会など

エゾタヌキの dropping に群がる夏のチョウたち。その壱。

 

 

2020-8-9 (日) 晴れ 強風 26度C

 

 

この日、キタベニヒカゲの発生地をさがして近郊の林道を虱潰しにまわった。

 

 

この林道は、自然度は高いが、キタベニヒカゲはみつからず。

 

 

ぞのかわり 獣糞に群がるチョウたちが目立った。

 

 

ミヤマカラスアゲハの夏型が、かなり発生しているがひたすら飛び回るばかりなので、ネットして手のひら写真をすこし撮影。

 

 

 

サカハチチョウ夏型が獣糞に多数きている。

 

エゾスジグロチョウの集団とサカハチチョウの集団。

 

エゾスジグロチョウの集団。

 

 

 

 

ところで、これらチョウが集まっている獣糞の主は何者でしょうか。

 

 

 

ものすごい独特の悪臭がする獣糞なので、これらは エゾタヌキのものと診断できます。

 

 

 

 

いわゆる ため糞でしょうか。

 

 

                この項、続く。

 

 

最後まで見ていただきありがとうございます。できましたらランキングポイントアップのために下記の バナー をワンクリックしていただければ幸いです。

 

にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村

 

 

にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村


ニラの花にくる蜂たち

2021-01-10 09:17:36 | 蝶・昆虫・自然・同好会など
ニラの花にくる蜂たち。
 
  


2020-9-8 (火) 晴れ  32度C 暑い



朝8:15 我が家の家庭菜園ではニラ畑の白い花が満開。





ニラの花にはセイヨウオオマルハナバチ多数、オオスズメバチ、小型のハチ、ハエ、エゾスジグロチョウなどが蜜を集めにきている。



セイヨウオオマルハナバチは、これらの蜂のなかではもっとも働きぶりがよろしくて、脚の袋には花粉もため込んでいる。












名もわからぬ小型のハチ 2種類も多い。










こいつは、あまり来てほしくないオオスズメバチ。近くに巣があるのだろうか。









これらの蜂が相当数 ぶんぶん わんわん 飛び回っていて白いきれいな花が満開のニラ畑なのに、孫たちは怖がって近づかない。


庭のまゆみやムクゲがきれい。しかしこれらにはハチがきません。














最後まで見ていただきありがとうございます。できましたらランキングポイントアップのために下記の バナー をワンクリックしていただければ幸いです。





にほんブログ村 その他ペットブログ 昆虫へにほんブログ村