モンゴルのオオアカボシウスバシロチョウ。
初夏のモンゴルを代表するノミオン。種々の理由で家畜が入っていない美しい草原にはオオアカボシウスバシロチョウ( Parnassius nomion )が舞っています。
モンゴルではヘンティ山脈、ハンガイ山脈、北部山岳地帯、およびその周辺の草原で、あまり過度な放牧が行われていない地域にはたいてい分布していると思われます。
しばしば群生し、時におびただしい数の飛翔が見られることがあります。
♂は草花の咲き乱れる美しい草原を低く飛び、♀をさがします。地面にとまっている♀を発見するとホバリングするのが観察されます。
♂♀ともにアザミ、カノコソウの1種、ピンクのジャコウソウなどの花で吸蜜します。
♀は♂のようには活発に飛び回らず、時々トノサマバッタがひとっ飛びするように、ぱたぱたぱたと低く数十 m飛んでは着地する。
従って飛びかたで♂♀の判別が出来るのも特徴です。
この蝶の多いところにはきまってエゾキリンソウをとても大きくしたような30-50cmほどのベンケイソウ科植物が見られ赤い花をつけます。私たちはアカバナベンケイソウと呼んでいますが、これがモンゴルのオオアカボシウスバシロチョウの食草の第一候補です。しかし現地での幼生期については、今のところ報告が無く、私たちも確認がとれていません。
生態写真は、すべて吉田嘉男氏撮影。
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