「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「段取り」

2008年09月04日 | 季節の移ろい・出来事
上の写真、ちょっと見には分かりにくいし、あまりお目に掛かる状態ではないので最初に説明しておこう。実は岩国特産「レンコン」の葉っぱである。近くの田んぼから頂いてきてベランダで太陽にさらしているところ。

明日は間違いなく朝から晴れるという日の夕方、田んぼから葉っぱを取ってきてきれいに水で洗う。翌日の朝から夕方まで1日しっかり陽に当てて一気にしなびさせる。直径50㎝は優にある大きな葉っぱを二つ折りに畳み、翌日からは部屋の中で裏返しながら1週間ばかり乾燥させる。部屋中、甘酸っぱい食欲をそそる香りに包まれる。

何に使用するか。我が家に、というかこの地方の知る人だけに代々伝えられた岩国名物「祭り寿司」(岩国寿司ともいう)の下敷き・中敷きとして使われる。レンコンの葉っぱの使い方としては最たるもので、その独特の風味は押し寿司の味を際だたせる大切な役目を果たしている。

これから先の実際の使用方法は、カミサンが祭り寿司を作る気になったとき、改めて写真入りでその実体をブログアップすることにしよう。

ここで言いたいのは段取りについての話である。
一つのプロジェクトチームで製品開発などの一連作業をするとき「段取り3分で仕事が6分、後の1分が後始末」という掛け声で、段取り即ち作業前の周到な準備にかなりの時間を割いて、チーム全体の共通理解と目的意識の確認を行い、より大きな成果を求めて汗を流した時代をふと思い出した。

たかが祭り寿司の下敷きにさえこれほどの段取りが必要なのだ。そこには作る人の飽くなき美味しさへのこだわり、食べる人に素朴な田舎の味も添えて上げたいという純粋な気持ち。それらが、このようにレンコンの葉っぱを使うことを伝えてきたのだろうと思うと、やはり先人の知恵はすごい。
それを営々と伝え守る人もすごいなと思う。これこそがおふくろの味の一つである。

         ( 写真: 太陽光線に悲鳴を上げる、レンコンの葉っぱ )
コメント (16)
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