「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「人の世は・・・」

2011年01月25日 | つれづれ噺

        

大寒の真っ只中、海面にゆったりただようカモの群れ。
さぞかし寒かろう・・・などと思うのは人間の浅はかさか、はたまた思いやりなのか。
早暁の瀬戸の海に、悠然と朝寝を愉しんでいるようだ。そこには生存競争の厳しさも、いさかいもないような、静かなひとときが流れている。

人間の世もこうであって欲しい・・・などと思っていたら、それに近い話しが降って湧いた。

お隣の県に住むセガレが先日里帰りした。
一晩泊まってゆっくりして夕方には引き上げた。その晩遅く電話が鳴った。
「免許証を忘れていないか・・・」とセガレガ言う。
大慌てで家の中をくまなく探す。「置いていないよ」と折り返した。

住んでいる近くの警察に届け出た。「西広島バイパスパーキングエリアの自販機で買い物をしたとき落としたかも・・・」と事情を説明した、という。
早速近くの警察署へ連絡を取ってくれた。
あった。拾った人が届け出てくれていた。届けてくれた人は名前も住所も告げなかったようだ。

寒くて自然に襟を合わせ、胸襟を開きにくい世の中にあって、ほっこり温かい人情に出会った。
恩恵を受けたセガレも、しっかりと世の中に恩返しをする気持ちになったことだろう。

人の世はこうでなくては。 気持ちの軽くなる春先である。

コメント (10)
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