サッカー女子ワールドカップカナダ大会が終わった。
最終決戦で、宿敵ともいうべきアメリカと戦い、死力を尽くす攻防となったが、力尽き敗れた。
前回大会、同じ顔合わせの世界1を賭けた戦いで涙を飲んだアメリカが、4年間をかけて雪辱に燃えた布陣と攻撃パターンでなでしこを圧倒。力の差を見せつける展開になりかけた。それでも、体を張って攻守に走り抜いた、ちっこい身体の選手一人一人に、改めて感謝とねぎらいの拍手を贈りたい。
予選リーグを通過した後は、1回負ければそこで全てが終わってしまう厳しい戦い。
そんな苦難を乗り越えて得た、頂点に次ぐ準優勝、世界第2位、銀メダルで閉幕した。
サッカーより完全な野球派と自負する私でさえ「なでしこジャパン」の活躍には胸躍らせたし、静かな応援ではあるが精一杯の拍手と声援を惜しまなかった。
そりゃ試合ごとに勝ちを収めるに越したことはない。その先にあるのは優勝という栄冠と満足感である。
そんなことは分かっているが、世の中それほど甘くないことも、よ~~く承知している。
そんな中で、前回が世界制覇。今回が世界第2位。文句なしの成績。ケチをつけることなど何もない。
そこからまた、新たな挑戦が始まることに大いに期待したい。
「試合終了のホイッスルは、次のリオデャネイロに向かうスタートのホイッスルでもある」との言葉が印象に残る。
負けた瞬間から次が始まっているの彼女たちの日常。生はんかで語るのははばかられる。
文字通り、目いっぱいの動と静、肉弾相打つ攻防。冷静な判断力。
研ぎ澄まされた個々の力が結集しなければ頂点はない。そんな頂点を目指してまた今日からあらたなスタート。
感動と興奮で「萎えかけたやる気」に火をつけられた思いがしないでもない私にくれた、楽しい1か月間をありがとう。