平年より10日も遅い梅雨明け宣言が、ようやく出された山口県。
そのとたんにというわけでもないのだろうが、朝早くから、シャンシャンシャンとなく蝉の声が耳につく。
゛蝉時雨 仏像の木の 生きし頃 ” 大関 靖博
このせわしない蝉しぐれが耳につき始めると、何とも言い難い暑さを感じる。
「押さえつけられるような暑さ」と表現されるように、家の中にいてさえ汗ふきタオルが 手放せない。
そんな中、夕涼みを兼ねた孫三男坊悠雅君の幼稚園で「ぼんおどりの夕べ」が開かれた。
いよいよ年長さんで、行事の一つひとつが幼稚園最後のパフォーマンスであり、二度と帰らぬ思い出となっていく。
もっとも、そんな意識は本人たちには無いだろうし、ただただ今を楽しくやっているのだろう。
我々周囲の者が、成長の足跡を確かめるように、「やはり年長さんは迫力が違うな~」などと、目を細めるだけのことかもしれない。
そしてその一歩一歩をカメラに収め、将来の心の豊かさを取り戻す、思い出のアルバムができていくのであろう。
2歳になったころからお神楽に目覚めた悠雅君 。太鼓を叩くことも、お神楽のお囃子として必要欠かせない遊び道具であった。
せがまれるままに買ってやった太鼓は、近所から苦情が来なければいいがと思うほど、熱心に繰り返し繰り返し練習していた。
そんなわけで、幼稚園年長さんのスペシャル演技、民謡に合わせた太鼓打ちも得意中の得意。
音の大きさもキレのよさも、ついでにバチさばき、踊りのかっこよさも、安心して見ていられる。
それもこれも、自分より年下の従妹である女の子の「希ちゃん」が見に来ているとあって、張り切りようも普段以上。
希は希で「ウウガクン・ウウガクン」と言って、そばに走り寄りたがる。そんな調子だから、我が家に帰ったら希さんも 兎に角太鼓のバチを高く差し上げて・・・。
6歳と2歳のいとこ同士。お互い何か意識し合うものがあるのだろうか。
悠雅君は、照れまくってできるだけ希の存在を無視するような、それでいて気にかかって仕方がない。
そこへいくとさすが女の子、希の方から「ウウガクン」のそばに寄りたがり、どうかすると手をつなごうとする。
スイカの1番生りは悠雅君が独占。次に大きかった5.1kgは希さんが我が物顔。
ここらあたりも全く同じようなことをする。
体育会系の悠雅君には、夕方の、打つ・投げる・ゴロ補球など、野球の基本練習に付き合わされて大変。
かたや希は、目下第1期の反抗期か、勝手気ままなやりたい放題。
なんだかんだ言いながら、ジジババの出番はまだまだ求められそう。
それにしてもこの暑さ。耐えられなければ彼や彼女の相手はつとまらん。いつか限界はくるのだろうが、その時までは精いっぱい。