「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「名残の紅葉」

2016年11月22日 | 季節の移ろい・出来事

  
 岩国もみじ谷公園、白壁と山の緑に映える紅葉       公園の奥から、入り口付近を望む

紅葉の鑑賞に汗を伴うような温かさというのも、風情があるのかどうか、判断に迷う。
ただまあ、遠来の観光客や、高齢者の慰問を狙ったもみじ狩りにとっては、あり難い陽気ではある。
そんな陽気が災いしたのか、燃えるようなもみじを期待する本来の紅葉とは、少し趣の異なる今年の紅葉である。

それもこれも勝手な言いぐさであって、もみじはもみじなりの精いっぱいの色を醸し出しており、銀杏は銀杏で精いっぱい、黄色の刃を落とし、訪れる人に「黄落」の楽しさを演出しているのに違いない。
それに、紅葉の仕方がどうであろうと、この時季、一度や二度は紅葉狩りと洒落込んでいれば、それはそれで充分である。
                                  
              この艶やかな紅いもみじが、思わぬ再会を。

お相撲さんが本場所の土俵に上がるときの正式な髪形を称して「大銀杏」と呼ぶのはご承知の通り。
あの大田房に結い上げた本場所髷の後ろ姿が、イチョウの葉に似ていることからそう呼ばれているが、
一面に敷き詰めたようなあの黄色い銀杏の葉の見事さ。思わず子どもに返って両手で空に向かって放り上げたくなる。

そんな銀杏も堪能した帰り道に、一本だけ異様に紅いもみじを発見。これはカメラに収めなきゃ・・・
と思ってパチリパチリやっていたら、いかにも遠来の観光客らしい二人連れと出くわした。
よく見ると「オッ、順ちゃんじゃないですか?」「オーッ〇〇君じゃないか」というわけで、会社時代の先輩とバッタリ。

奈良から新幹線でやってきて、今しがた新岩国に着いて先ずは錦帯橋ともみじ谷をと思って・・・とのこと。
思いもかけない旧知に出会うきっかけを作ってくれた真っ赤なもみじ。美しさもさることながら粋な計らいに感謝。
綿密なスケジュールでの観光旅行のようで、その場は別れたが、来年の職場OB会には出席の約束を取り付けた。

  紅葉の 紅が取り持つ ご縁かな  なんだかんだ言いながら、とても印象に残る紅葉狩りになった。

 

コメント (4)
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