寒々とした朝
春間近、各地から桜の開花宣言が聞かれるこの時期に、肝を冷やす一大事発生。
パートで働くカミさんが、職場での仕事中に意識を失って昏倒したとの電話が入った。幸いにして本人の声で「これこれしかじかで、治療を受けている」との連絡。
「エッ、倒れた本人からの電話?どういうこと?」兎に角、勤め先の循環器科内科医院に急行。直接顔を合わせての受け答えに何の違和感もなく普通に話は出来る。やれやれ安堵の胸を撫でおろす。
医師や看護師さんから丁重に扱われながら、心電図などの基本健診。格別な異常はなしのお墨付き。また一つホッ!
後頭部に大きなタンコブが出来ている。これは昏倒時の強打を意味している。「脳神経専門の〇〇先生に予約を取りますから、すぐに行ってください」。
さすが医師と医師、しかも今売り出し中の若手医師仲間。意思の疎通は文句なし。MRIなど精密検査を即実行。午後出直して画像による詳細な説明に納得。要するに今回の肝を冷やす昏倒事案は、精密検査の結果、脳関係に現状では異状なし。但し、時間の経過によって再発の可能性ゼロではありません。しばらくは注意深く様子を観察しましょう、とのこと。
一方、勤務先の循環器科内科では、今回の昏倒が心臓系からくる場合があるので、念のために今夜一晩、心臓の働きをチェックするコンパクト心電計を貼り付けて様子を見ることになった。
結婚50年。今まで経験したことのないようなことが起きてくる。少しずつ体の中で何かが変化していっているのだろう。
気持ちは変わらず「まだまだこれからよ」などと思い上がってはいけない。という戒めと受け止めよう。二人揃ってこその老いの人生。
少しの異変でも異変は異変。気付いたら兎に角早めの対応が肝要である。
すっかり春めいて暖かくなるころになって、肝を冷やしていては世話はない。何をどうするのが「気をつける」ことになるのか、難しいところだが、兎に角気をつけて楽しい日々を願うばかりである。