世界中を騒がせている、平手打ち事件!
日本映画としては「おくりびと」以来13年ぶりに国際長編映画賞を受賞した、濱口竜介監督・脚本により映画化された「ドライブ・マイ・カー」。
村上春樹の短編小説集「女のいない男たち」に収録された短編を映画化した作品。その晴れがましい授賞式の出来事である。
少し大げさかもしれないが、世界中の映画ファンが注目する、映画芸術科学アカデミーによるアカデミー賞授賞式のステージ上で、主演男優賞を受ける俳優が、司会進行を受け持ったコメディアンの頬を平手打ちするという失態映像が、オンエアーされた。
ことの発端は、主演男優賞受賞の紹介に続いて、彼の妻のヘアースタイルについてコメントを差し挟んだ。その内容に不満を示した彼は、司会者の頬を見事なまでに平手打ちした。
これは良くない。何があろうと良くない。公衆の面前で感情を抑えきれずに暴力を振るう。こんなことが許されたら、こんな野蛮がアメリカの映画界には未だ残されているのか。などと思わせることだけでもとんでもない損失であり、アメリカの威厳を損なう失態である。
アカデミーは、手を出した俳優に対して調査開始を宣言し、法令に準じた必要な対応を検討すると言っている。納得のいく結論を待ちたい。
今回の暴力沙汰は、映画芸術科学アカデミーが調査をし、遵法の上で黒白を付けるはず。
ところが、こんなものではない世界中を揺るがす隣国侵略戦争犯罪人は裁かれない現実。寂しい世の中ではある。それにしても暴力は排除しなければならない。
いじめや虐待の温床は、こんな小さな暴力の積み重ねが、重大な結果を招くことにつながる。