深紅のバラをピンクのカーネーションなどでアレンジした素敵な花束が届けられた。
贈り主ご本人がわざわざ持って来て「早く元気になってね」の言葉もかけられたようだった。
自分がまだ患っていないこともあって、格別な病気というほどのことでもないと思っていたが、手術という医療行為と、2週間は完全休養が求められる白内障という眼科の病名。それに視力という大切な五感の一つを維持することなどを考え合わせると、とっても大事にしなくてはならない事柄ではある。
ただ、お見舞いの対象として考えて頂くのは、嬉しいようなおこがましいような、ちょっと複雑な心境ではある。実際に手術した山の神も同じ思いであったろうと思う。そんな我が家へ思いも寄らぬ、素敵な花束に添えてお見舞いが届けられるとは。
その贈り主は、カミサンが長年パートタイマーとして働いて来た、言うなれば雇い主さんである。
年に不足はない高齢者であるにもかかわらず、今もってパートナー的な扱いで週4日働かせてもらっている。2週間連続で休むなどということは初めてなだけに、さぞかし勝手が違ってお困りであろうが「私頑張って待っているから、よくなったらすぐに顔を見せてね」という約束で今、治療に専念している。
付き合いが長くなれば、そこは女同士、何かとわがままや相手に対する要求の厳しさなどが生じて来そうであるが、それは端で見ている者の勘ぐりだけで、当人同士は少し年の離れた姉妹であったり、時に母親の代わりであったり、といったお付き合いのようだ。
人と人とのつながりはこれだから面白い、と密かに感じている。完治する日を待ってくれる人が一人でも多ければ、病との闘いも気合いが入るというもの。これも一つの小さな幸せと言えるのかも。
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