今やなくてはならない生活の必需品となったスマートホン。弱りかけた脳みそをフォローして余りあるお助けマンの上に、こちらが出した質問に取り敢えずは答えを出してくれる。そんな心強い相棒であることに感謝する反面、ひとたび機嫌を損ねると箸にも棒にもかからない。その強情さはパソコン以上である。
いま使用中のスマホは、機種を変更してからまだ3カ月にもならない新進気鋭である。それが何と2週間前に突然画面は真っ黒。褒めても好かしてもけなしても一切反応なし。急いで購入店に駆け込んだ。状況説明からメーカー修理の書類作成などに約2時間近く。「今色々やってみたところ、使えるようですが」と手渡してくれた。見たかったアプリを開いたらまた画面は真っ黒、応答なし。
結局メーカー修理に出して2週間、今日受取に行った。電話番号控え、ラインのメンバー、大切なアプリなど復活してもらうのに1時間50分。何とか納得のいく復旧をしてもらった。問題はその待たされる時間の潰し方である。普段見かけない男性スタッフから「今、お家の電気代はいくらですか?パソコンプロバイダ料金は?、固定電は?」矢継ぎ早に訊かれる質問にそこそこの答えをしていたら「シミュレーションしてみました」と、詳細な見積もり表を出されて「全部当社お任せいただいたらこの値段です、但し〇〇の条件付きです」ときた。なんだやっぱりそうか、こちらの待ち時間を活用しての巧妙なセールスである。ええよ、そこまでしてくれなくても、今が一番節約できているんだから。とは言わないが断る言葉を探す苦労がある。
スマホが壊れたのも大変だが、気の弱い年寄りにとって、セールスを断るのも一苦労。スマホのお陰で悩み多き秋を感じる一日であった。
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