「世の中、ちょっとやぶにらみ」

本音とたてまえ使い分け、視点をかえてにらんでみれば、違った世界が見えてくる・・・かな?    yattaro-

「勝ち名乗り」

2008年11月24日 | 家族・孫話
2年生の孫が通う小学校には、運動場の片隅にそれはそれは立派な土俵がしつらえてある。
四本柱にガッチリ支えられた屋根もあり、雨風を凌いでいる。小学校の運動場には不釣り合いな気がしないでもなかった。
ところがこの土俵は、孫の小学校区を中心とした地域に伝わる伝統行事の晴れ舞台だったのである。
毎年この時期に、古式ゆかしい相撲大会が開催される。

営々と400年もの歴史が受け継がれて来たという。
かつて豊臣秀吉が朝鮮出兵の折、この地を通過するときに、長旅の将兵の気持ちを高揚させるため西軍・東軍に別れて田んぼの中で相撲を取らせたのが始まりとされている。

その名も「田浦相撲」(でんぼずもう)と呼ばれ、地域に組織されている保存会の人たちによって大切に守られている。当日は、即席の櫓も組まれ、その上で軽やかな櫓太鼓が響く。呼び出しさんも行司さんも全て本格的ないでたち。
ただ土俵に上がる子供達は小学生は体操シャツ上下。中学生はその上にまわしをつけて登場する。

今回で428回目という歴史の重みがある大会に、我が孫が出場した。
この土俵に上がれるのは予選を勝ち抜いた各学年代表の男女2名ずつ。1・2年男子の部で見事優勝。
昨年は予選の決勝で負けたと悔しがっていた。今年も昨年と同じ相手と戦って念願の土俵に上がれた。

優勝者には地元ケーブルテレビのインタビューがあり、テレビ放映される。じいちゃんもまだ経験のない栄誉である。体育会系のシャイな2年生は、インタビューにはタジタジ。これが弟だったらインタビューマイクを握ってしゃべるかも知れない。しかし、弟はとても土俵に上がれるほどの体力も運動神経もなさそうだ。

こうしてみると、孫兄弟のそれぞれの特徴が見え隠れする。早くから決めてかかってはいけないが、それぞれの違いをよーく理解して上げる必要はあろう。
どんな場面であっても勝ち名乗りを受けるのは気持ちいいし、自信につながるに違いない。
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9 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Yatarro-さん (オレゴンローズ)
2008-11-29 05:03:44
伝統的な日本の相撲。。懐かしいです。
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金ちゃん (yattaro-)
2008-11-26 08:09:34
立派な土俵をご存じでしたか。
そうです、普段はシートがかけられて壊れないように保存してある模様です。

これからはこちらからもどんどんコメント入れますからね。
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立派な土俵 (金ちゃん)
2008-11-25 23:15:20
夫の実家が、その小学校の近くで、上の息子たちが小さいときは、よくグランドで遊んでいました。いつもは土俵の上にシートが掛けてありますよね。大切にしてあるなあと思っていました。
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名案です。ロードスターさん (yattaro-)
2008-11-25 22:25:26
それぞれの地域に、思わぬ歴史や伝統があるものですね。
残念ながら、草相撲が衰退したため大人や高校生の力士が集まらないのは淋しいですが、保存会と小学校PTAが連携して、運動場には屋台やゲームコーナーなどが設けられて、賑わうお祭りの様相です。

タウンレポーター、連絡しましょう。
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初耳 (ロードスター)
2008-11-25 22:10:29
「田浦相撲」、近くに住んでいても初めて聞く言葉です。来年はぜひタウンレポーターに連絡しておくといいですね。私も見物に出かけたいと思います。
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リベンジ… (yattaro-)
2008-11-25 17:30:23
長ーい歴史や伝統ある行事が引き継がれていると、なんだかホッとしたりします。
年中行事の一つとして、これからも受け継がれて欲しいです。
幼心に、やはり燃えるものがあったのでしょうか、今年は土俵に上がれることを誇らしげに話してくれていました。

完全ローカルな地元ケーブルテレビなので、映像がお見せできないのが残念です。
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田浦相撲 (matsu)
2008-11-25 11:50:15
歴史の長さといい、櫓太鼓といい、本格的な、本場所みたいな相撲大会ですね。
今年は昨年の相手に見事リベンジ、勝ち名乗りを受けるお孫さんの嬉しそうなお顔と、じいちゃんの誇らしげなお顔が想像できます。

インタビューが見られないのが残念です。
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こちらこそ。kei さん (yattaro-)
2008-11-24 23:00:27
こちらこそ大変ご無沙汰でした。
お言葉一々身にしみます。
孫たちの所作が涙を誘う場面もありましたが、こうして元気を回復させてくれることの方が遙かに多いですね。

所詮不器用ですが、まあ正直に生きて行きますよ。

体育会系のシャイ…可愛いですよ。一年生の時に負けた相手を倒しての本大会出場を、ニヤニヤしながら話してくれます。しっかり褒めてやります。
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ご無沙汰でした… (kei)
2008-11-24 22:40:46
ご無沙汰いたしました。

ご無理をせずとも、こうやって身近な明るさに触れながら支えられ、少しずつ気持ちが転換されて行かれるのでしょう。
そんなに器用に生きていかれずともよろしいのです。
たまには弱音も?漏れ聞こえた方が魅力あります。

体育会系のシャイな子、好きですね~。
自信を持つことは大きな武器ですよね。
私はめちゃくちゃ感動しまくり喜びまくったものです。オーバー気味であろうがなんであろうが。
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