狭い庭の片隅で毎年健気に咲く、我が家のアイドル的な花「寒アヤメ」がようやく満開の時季を迎えた。
細~い茎の割には大きな花びらで、薄紫の控えめな色ゆえに派手さはない。だからこうしてアピールしてあげないとなかなか人目を集められない。かつては脚光を浴びたであろう餅つき用の石臼を囲うように、狭いところにひしめき合って咲いている。だからなおさら愛おしい。この寒アヤメが満開を迎える頃が最も寒い、しかし春がすぐそこまで来ていることを感じさせられる。もうちょっとの辛抱だ。
帯状疱疹後遺症には今も悩まされているが、それでも週2回の点滴通院は段々億劫になってくる。ペインクリニックはそもそもが現状の痛みを緩和させる、ま、言ってみれば対処療法みたいなもので、4ヶ月たってもピリピリ・キリ痛む皮膚の表面の神経を鈍化させる治療がなされているわけではない。残念ながら現段階ではそこまでの治療方法が見つかっていない。そのため、1日4回の痛み止め薬の服用、1日2回の患部への痛み止め軟膏、そして週2回のペインクリニックでの点滴、この繰り返しである。何のわりいことをした罰なのか、未だに体をよじるような激痛が1日に何度か走る。
この痛みを抱えたまま人生を終えるのか?などとちょっと弱気になる時もあるが、まあ一日中痛みに泣かされるわけでもなし、グラウンドゴルフなどに打ち興じていれば、少なくともそのときは痛みを忘れていられるのだからまだまだ救いはある。今日も3連休で里帰りした孫姉妹と散歩に出かけて、寒さ対策に駆けっこをしてみた。小4と間もなく1年生になる子に勝てるなどとは思わないが、ほぼ同じ距離を走れた。爺の意地と孫と遊ぶ楽しさは小さな冒険をさせてくれる。だから中2の孫君の野球応援は最高の良薬となるのだ(笑)自分で笑ってりゃ世話はないが、花の盛りの寒アヤメにに励まされ、家族や周囲の人や友達に背中を押されて元気を維持し続けるのだ。
終わりが見えない辛さは、ウクライナやパレスチナガザ地区、そして地震後の能登地方の人とはとてもとても同列には語れないが、お互い春の足音が聞こえてきていることだけは伝えてあげたい。もう少し、もうしばらく、と希望を持っていきたいね~。
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