❝ 人の恋路を邪魔する奴は 窓の月さえ憎らしい ❞
❝ 沖のカモメに深酒させて 主と朝寝がしてみたい ❞
ひとそれぞれに一度や二度は経験されたであろう、人を恋する真剣な悩ましさ。一度や二度どころか10指にあまるお方もおられるかも。まさしく『恋は盲目』。この言葉には年齢制限もなく、理性も金銭感覚も麻痺させてしまう魔力、魔が差すという不思議が付いて回るようだ。注ぎ込む財産などないからいいようなものだが、幾つになろうと新たな出会い、新たな恋愛感情には理性と言う歯止めもブレーキも利かないというお話。
その代償としてもあまりにも犠牲が大きい。その犠牲が大きければ大きいほど世の中のワル達が雄たけび挙げて喜んでいることを想像すると、その喜びになんとも腹が立つのである。絵に描いた餅が今にも転がり出て、思いもかけない大金持ちになれるような甘い誘い話を持ち掛けてくる。そのうら側に人間が生涯失うことはないと言われる『恋心』を刺激し、ざわめきを起こさせるロマンス話がピッタシくっついている。
恋多きは乙女に限らず、多感な青年だけにではなく、恋に落ちざるを得ないように寄ってたかって仕向けるという。
1億9971万円というロマンス詐欺の被害に遭ったのは、広島市内の80代男性という。80代と聞くだけで、詐欺にまんまと騙された今の心境は如何ばかりか、少しの同情もないことはないが、脇のあまさに舌打ちしたくなる。私にとってはるか遠い夢の中にさえ現れない金額。よくもまあ疑わずに提供したものである。無い袖は振れないからいいようなものの、タンス預金や貸金庫に預けるような身分になり得たとしたらどうなんじゃろう。
あ~いやだイヤだ。何度繰り返し報道されても依然として繰り返される詐欺被害。今回の1.997億円は史上最高額だという。被害に遭わない、我々のガードの硬さこそが犯罪者を減らすことにつながると思う。
が、あの手この手で巧妙に誘ってくる相手をどう見抜くのか。白内障を治療し、視力と思考力を正常に保つことも一つの防御手段になるのだろうか。
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