天高し・・・ まさに澄み切った秋の空に、どこからともなくやってくる薄い雲。
箒で掃いたような・・・と何方かがおっしゃったが、思わず大きな深ーい息をしてみたくなる、青い空と白い雲のコラボレーション。
それぞれの季節にそれぞれの良さを見せてくれる日本の四季。よくぞ日本に生まれけり・・・
そんな素敵な秋空のもと、「私のふくろう」展が開催されるのを知って、早速訪れてみた。
御年86歳を迎えたこの方は、1960年ごろというから50年以上前に、初めて訪れたヨーロッパで手に取った小物がふくろうだった。その時以来旅行先などでふくろうグッズを見つけては集めてきたのだとおっしゃる。
「だんだん数が増えていくうちに、私のふくろう好きを知るお友達から、お土産としてもらったり、譲り受けたりした物をすべて大切に保管してきた。いつしか、ふくろうは自分のお守りと思うようになり、身の周りはふくろうに囲まれるようになった。いわば長年にわたるコレクションをお披露目することになったのよ」と笑顔で心境を語られた。
かつては、開業医としてご夫妻で地域医療を支えてこられた実績のある「女先生」である。
もちろん会場には、一足先に旅立たれたご主人の遺影が、豊富な種類のふくろうに囲まれて飾ってある。
個人的にも「前、宇野千代顕彰会会長」さんとして親しくして頂いている。
単にふくろうコレクション展にとどまらず、その交友の広さ、ハイレベルなお付き合いから、著名な作者による書や墨絵など、見るべきものがあるたくさんあって、芸術の秋にふさわしい、一つの秋を見つけた思いである。
そして、何事も長く続けていくことの大切さを改めて思い知る。
「継続は力なり」手垢にまみれた言葉ではあるが、その中味の大切さや言わんとするところは、いつまでたっても手垢にまみれることはないのだろう。
振り返って、自分にそれほどの執着心を持って継続してきたものがあるかな? ン?ないかな?
同じふくろうでも、これほどの数が揃い、表情がそれぞれ異なると、見るべきものがある。
ご本人は「さてどのくらいあるのでしょう、数えたことないの」とおっしゃるが、300点?400点?
食欲の秋でもあるので、少し自重気味です。体重を考えて・・・。