豪快「プルピートス」(その1)
三十三回忌を済ませた亡母が書きこみをした記憶が有るから、随分古い本だ。
作家の故「檀和雄」が書いた『檀流クッキング』は早くに母親を失い、自分で料理をしなければならなかった、
「檀和雄」の悲しくも美味しそう料理の本だった。
美味しいものを美味しいように書いてこそ一流の物書きとも聞くが、本当に含蓄に富み、
作り方も手に取るように分かるそれこそ一流の教本と思っている。
簡単で美味しく、作って見たくなる様な種類の料理が多く掲載されているが、
その中の一つが我が家の、いえ私の定番料理の一つになっている。
まず、美味しい上に材料が安かったら言うこと無し。
その点、この「プルピートス」は、イカが大漁で、スーパーの目玉として売られている様な時に目を付けたら宜しい。
そう、「プルピートス」は『スペイン風イカの炒め物』なのだ。
イカは安い種類のスルメ烏賊がこの料理にはぴったりのようだ。
(続く)