塩少々で味付けし、香りづけに醤油をたらりと。
ネギの小口切りも欠かせないポイント。
あまり煮過ぎないのもコツと言ったらコツかな。
下ろし雑炊(その2終わり)
退職し、家にいるようになり、まだ勤めていた妻が仕事で不在の時には父と二人きりになると、
よくこの雑炊を作ったものでした。
こんな風に、少し凝り時間も少し掛けて作った雑炊は不味いはずも有りませんよね。
でも、昔、そう子供のころに朝食時に残った味噌汁にご飯を入れ、炉端の鍵つけに下げた鍋で作った雑炊は、
不味くて好きでは無かった。
でも、そんな貧しい食事に不満で不機嫌になる自分が、また情け無くてそそくさと掻き込んだものだった。
大根そのものも今のような匂いの薄い「耐病総太り」などでは無くて、
独特の大根臭とも言うべき香りと言うよりも匂いがしましたね。
もっと、簡単な食べ物にはお粥なんてものさえありました。
お粥だって中華粥とか洒落たものも有るわけだけれど、昔の普通の家庭で、
忙し時間をやりくりして作るなんて考えられもしない時代でした。
野菜も一昔とは違ってきて、品種改良が進み、考えられないような美味しい品種も生まれてきていて、
その点でも良い時代になったものだと、つくづく思うのです。
(終わり)