お洒落お国の事情(その1)
フランス人はお洒落だということをよく耳にする。いや、イタリア人のファッション感覚も優れているなどともいう。
確かに、フランスではファッションはシンプル。黒、グレー、紺などのダークな色に、白やベージュなどを組み合わせることが多い。そのためか、使う洋服ダンスの大きさは縦180センチ、横80~100センチほどと小さく、この中にオールシーズンの洋服が入る程だという。
日本とフランスのファッション感覚をお国柄、育ちのためだとばかりは言えないらしい。フランスは日本よりも寒い時期が長くて、湿度も低い。そのために秋、冬、春と同じような服装で過ごせることも着こなしの理由。日本でいうところの「秋服」を基本として、アウターやストールを少し変えれば、3つのシーズンを乗り切ることができる。
たいして我が日本は四季がはっきりしていて、光の変化や四季の樹木の変化などにも合わせて、服の色合いも合わせられている。その上、湿度も微妙に異なってくるので、素材もそれに合わせることもある。多様性を楽しむのが日本人なのかもしれない。
(続く)