夢見るババアの雑談室

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中山七里著「総理にされた男」 (宝島文庫)

2019-06-03 16:24:04 | 本と雑誌
総理にされた男 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
中山 七里
宝島社




売れない役者の加納慎策は 時の総理に生き写しな事から その物真似で舞台の前座をつとめている
役者では食えないことから 恋人の家に同居
それも男としては心苦しいのだが

彼を愛する珠緒は全然苦にはしていないのに

そんな加納は車へと拉致される

真垣統一郎総理大臣急病
しかも極めて重いー

政権を取り返したばかり 安定してはいない中 政権維持の為に内閣官房長官の樽見政純は奇策を思いつく

似ているとネット動画にもある人物に・・・総理を演じてもらおう

偽物総理を自分の操り人形にしようと思っていた樽見は やがて加納が演じる総理という政治家に夢を見始める


自分達が失った純粋さ

その資質は敵対する人間すら動かす

そんな中 加納を捜し続ける珠緒は 総理大臣に加納と同じ貧乏ゆすりのクセを見つける

本物の総理大臣の死
樽見は 加納に総理大臣の真垣であり続ければいい
死んだのは加納だと


友人の風間からも知識を得つつ 政治ド素人の加納は人を思う心で突き進んでいく

だがー風間からは切り離され

アルジェリアの日本大使館がテロリストに占拠され 彼等は自分達の希望が通るまで 日本人の人質を殺していくといい実行し続ける

そして・・・樽見までが倒れ重体に


大変な事態の中 人質となった日本人を救う為に加納は大きな決断を下す

彼はテレビを利用し国民の審判を待った


加納の帰りを待ち続けている珠緒は いきつけの店が貸し切り状態になっていることに気付く

そこに現れた男は

珠緒がひたすらに帰りを待ち続けていた男は 全ての事情を話し終えると こう続けた

「それについては一つの腹案がある

ファーストレデイになってくれないか」




有り得ない話だけれど 今後のことも とっても心配だけれど
こういうおとぎ話があってもいいかなと

苦労の絶えない人生になりそうですが
他人の名前で生きていくのだから