燃える部屋(下) (講談社文庫) | |
古沢 嘉通 | |
講談社 |
昔 誰かが放火して子供達と保母が死んだ
助かった子供は刑事となり真相を突き止めたく思っている
その火事があった日に起きていた別の事件
犯人が捕まらなかった未解決の事件
幾つかの事件は一つにつながっていく
やがてボッシュ刑事とソト刑事は真相に到達するが
ボッシュは停職を言い渡される
正義を行おうとして遭遇する理不尽さ
組織というものは時に必要でない無能な人間が 必要な人間を職場から追放する
巻末に著者のエッセイ「走る男」が掲載されております
皿洗いのバイト帰りに遭遇した出来事が
彼を作家にした
夜 走る男 着替えて
その男はある包みを隠した
まだ少年だった著者は男を追跡 ある評判の良くない店に入るのを見届ける
どうすればいいのか父親に電話し相談
警察に見た男の話をし 刑事と一緒に男が入った店へ
だが 男は逃げた後
その後 逮捕されたニュースも観ないまま 長年が経った
この体験が後年 著者を作家へと導いたーと
奇妙な体験を「職業作家」へと昇華させた
著者は他にも「リンカーン弁護士」などのシリーズ物を書いております
このボッシュ刑事シリーズもドラマ化されております