贖罪の街(上) (講談社文庫) | |
古沢 嘉通 | |
講談社 |
前作「燃える部屋」でのある行動が元で停職処分となり警察を退職したハリー・ボッシュ
リンカーン弁護士である異母弟のミッキー・ハラーから彼の依頼人の無罪を証明するための調査を頼まれる
今迄と逆の立場に立つボッシュは警察側からは裏切り者と思われるしかないのだが
気の進まない話だが 事件の真相を突き止めるー
事件を追っていてこそ いきいきする男は ハラーに渡された事件調書を読むうちにひっかかりを覚える
物語の冒頭 二人の刑事がバイクを故意に事故を起こさせる場面がある
そのバイクの男はハラー弁護士の依頼でこの事件を調べていた男だった
二人の刑事により事件を追うハラーもボッシュも見張られ妨害も受ける
事件の真相が明らかになることを嫌うある種の力を持つ人間が背後に居るのだろう
娘マッジの事も案じつつ 事件に取り組むボッシュ
ハラーの依頼人を犯人に仕立てる為の何かが行われている
そしてハラーの無実を証明する人間も殺されていた
ボッシュとハラーの何処かぎこちない それでいて似たものもある兄弟ぶり
下巻で物語は どう動いていくのか
続きがとても気になります
読みかけると 途中で本を閉じるのがとても残念な気がします
それでいて読み終えるのも淋しいような