前回の記事は、こちらから。
いくらかお嬢様気質が無くなったかと思ったのですが、いやいや、染み付いた我が儘お嬢様気質は、そうそう消えるものじゃないようです。ただ、あの一途さは、見上げたものです。
ケヒと共に、ウニョクの住むレニングラードに到着しましたからね
でもねぇ、自分ひとりの思いだけでたどり着けたと思っちゃいかんよ
ケヒが侍女として衣食住の世話を懸命にしてくれたから、なんとかあの厳冬のソ連で生きてくる事が出来たんですもん。
そして、古い燃やされそうになっていたピアノを譲り受け、街角で弾き続けるのです。
その音色を聞きつけて、ウニョクがやって来ましたから
”こんな場所で「アリラン」”
ってな顔で。
でも、前もってドンギがウニョクに話していたのです。
もしかしたら、ソッキョンが訪ねてくる事があるかもしれない・・・と。
ウニョクが、その時、思い受かべたのはケヒの面影だったんですが・・・。
そして、ウニョクの部屋に、三人で住む事になりました。
ウニョクはレストランで皿洗いの仕事を。ケヒはソッキョンの服を売ったりしながら、生活を支えてました。
でもね、ある時、ケヒが捨てるはずだった骨を貰ってきてスープを作ったら、ソッキョンは美味しい・・・と食べ始めたにも関わらず、出所を聞いたとたん、げぇげぇ吐くんですよ。
「私にゴミを食べさせたのか」
現在の状況を考えなよねっ
だけど、自分も稼がなきゃ・・・と考え、ウニョクが働くレストランでピアノ弾きの仕事をする事になりました。
一方、韓国では、ソッキョン父は新聞に娘が”逃避行”・・・と書かれた事を怒り、その噂を打ち消す為に別の嘘の情報を流します。
娘は、ウニョクとケヒに拉致されたんだ・・・と。
おいっ
ウニョクやケヒの家族の事を全然考えてないのね
だから、ケヒ父は、あんな状態の身体なのに、逮捕され拷問を受ける羽目に
「お前は共産党だろ」・・・と。
もう、この二つの家族はソッキョンのために、不幸のどん底に落とされちゃってます。
二人は何の落ち度も無いんですけどね。ウニョクだって、ドンギの考え方に共感はするけど、決して危険な革命とかを考えているわけじゃないのでね、この時点では。
ケヒだって、本来ならば、ソッキョンなんぞ見捨てて、さっさと韓国に帰り、事実をありのままにソッキョン父に話せば、侍女なんだからお咎めもサホド重いものじゃなかったでしょうに
そんな状況になってるとは露知らず、ソッキョンはウニョクに想いをまっすぐに打ち明けます。
でも、ウニョクが彼女を受け入れる事はありませんでした。
そうそう
あのパク・チャンジュも、レニングラードまで来ちゃいましたよ
ケヒを見つけ、後を追うのですが、ラッキーにも見失ってくれましてね。今のところ、まだ居所を捕まれてません。
が、時間の問題のような・・・