韓流ラブストーリー完全ガイド ロマンス号 (COSMIC MOOK) | |
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ホンジュは、ジェチャンが横断歩道の向こう側に立っている時、何者かに刺される夢を見ました。
悪夢再び・・・です。
正夢になると恐怖を抱いたホンジュは、深夜にもかかわらずジェチャンの家に押しかけました。そして、夢の中で着ていたスーツを捨てようとしたのです。
切羽詰まったようなホンジュの様子に、ただ事ではないと感じたジェチャン。
ホンジュは夢の話をしました。泣きながら・・・。
避けられるモノは全て避けて。私の言う事を聞いて・・・。スーツは着ないで。横断歩道も渡らないで。いっそ、私に会わなければいいんだ・・・。
「嫌です。」
と、ジェチャンは言いました。
何より、君と会うのを避けるなんて・・・と。
夢の詳細をホンジュに話させました。そうすることで、ホンジュは少しずつ落ち着きを取り戻したのです。
結局、ホンジュはその夜、ジェチャンの家のソファーで寝てしまいました。
目覚めた時、ホンジュはジェチャンの肩にもたれていました。
今度は自分が守らなきゃいけないけど、自分にできるだろうか・・・とやはり不安でした。
「心配ない。絶対に正夢にならない。」
ジェチャンが言いました。
お願いだから、怪我をしないで・・・はい
「好きです。」
ホンジュが初めて言葉にしました。涙をためて。
この事は、ホンジュ母やスンウォン、ウタクにも話しました。
ホンジュは、犯人の顔は見ていないけど、ト・ハギョンに関係がある人に違いないと言いました。
釈放される前と後で、夢の内容が違っていたのです。
ユボムは記者会見を開きました。
被害者の父は末期のがんで、ト・ハギョンが釈放されたと聞き、倒れた・・・と言いました。
唯一の有力な容疑者を釈放するなんて・・・とね。
検察の手抜き捜査だと言い、このまま世論が沈静化してしまったら、絶対に不起訴にしてしまうと世論を煽ったのです。
マスコミは、これに追従しました。
検察・・・特に、担当検事であるジェチャンに対する風当たりが強くなりました。プロフィールなんぞまでネットに上げられ、検察庁の前ではデモも。
釈放されても、ト・ハギョンは殺人者として見られ、迂闊に外を出歩く事もできません。
母の経営する食堂への悪質な落書きも続いていました。
ユ・スギョンの両親は、不起訴になるのではと不安になり、怒りを募らせていました。
ホンジュは不安が募りました。正夢になるのではないかと。
誤解で生まれた怒りが膨らむ前に、膨らんだ怒りが刃になる前に、時間の流れを変える必要がある・・・と、ホンジュは思いました。
ウタクは、ホンジュから聞いたジェチャンを刺す犯人が、ト・ハギョンではないかと思いました。
聞いた背恰好や服装が似ているからです。
ハギョンが、いまだに犯人と見られたままだと言う事に、耐えられなくなってきているからです。怒りのぶつけどころを探している感じに見えます。
一方で、捜査は確実に進んでいました。
ジェチャンは、被害者の家政婦に事情聴取し、思い当たったのです。もしかしたら、一筆書きのあの猟奇的な絵は、ロボット掃除機では?・・・と。
同じころ、ホンジュも、ネットに、似たような絵を描いたロボット掃除機の記事があるのを見つけていました。
実際、管理人に聞いたら、事件直後にロボット掃除機が落ちていたと言うじゃありませんか。
ただ、既に処分場に運ばれた後。
ジェチャンはチェ捜査官と共に、現場に向かいました。
そしたら、既にホンジュとウタクたちが来ていましてね。
そして、とうとうホンジュの先輩記者が似たようなモノを発見。
そのうちの一つから、被害者の血痕が発見されました。説が正しいと証明されたのです。
不起訴だ・・・と喜ぶジェチャン。やっと確信が持てたんですもんね。
でも、それにシン検事が水を差しました。
起訴した方が良い・・・と。
不起訴にすれば、また手抜きだと叩かれる。だったら、起訴して裁判で無罪を勝ち取って貰えば良い。その時は、叩かれるのは裁判官だと言うのです。
マスコミだって、それを取り上げてはくれない筈・・・と言います。
これまで散々検察を非難していたのに、手のひらを返すように、今度は無罪だなんて、面子が潰れるような事を書いてくれる筈が無いと。
まさか・・・とジェチャンは思いました。
不起訴に固まっていた気持ちが揺らぎました。
ジェチャンは昔会った“クリ坊”のことを思い出しました。同じ日に父親を失った少年・・・つまり、ホンジュです。
あの時、ジェチャンたちに命を救われた警官は、何故助けたと荒れました。
「生きて、アジョッシ。」
と、ホンジュは言いました。アジョッシを恨みません、助かって良かったです・・・と。
そして、一礼して病室を出て行ったのです。
警官はそれで生きる決心をしたのかもしれません。
ジェチャンが外に出てみると、一枚のメモがありました。
『父さんが言ってた。怒りは判断を鈍らせると。助けるべきなのに、さっきは怒りで判断が鈍った。ありがとう。一生後悔するところだった。クリ坊より』
ジェチャンは決心しました。不起訴にする・・・と。
でも、現実はシン検事の言うとおりでした。
実際、ホンジュの放送局でも、取扱いはざっとした簡単なモノになってしまいそうでした。
上司は、正直に流したら、首尾一貫しないニュースを流す局を信じてもらえなくなると言うのです。
でも、ホンジュと先輩記者は、断固としてそれに反対。
誤りを正さないニュースを誰が信じますか?・・・とホンジュ。
結局、正確なニュースを流したのは、この局だけでした。
そして、ウタクの希望でもあったト・ハギョンのコメントも流したのです。
ずっと疑われ続けてきたハギョンは、迷った挙句、一言だけを言いました。たくさん言いたいことはあったでしょう。
でも、要約すれば、これだけだったのです。自分は犯人じゃない・・・。
泣きながら殺していないと言うハギョンの映像は、世間に大きなインパクトを与えました。
デモも、自然に消滅しました。
なんてあっけない・・・と情けなくなりますな。
ホンジュのニュースコメントを聞いていたジェチャンは、驚きました。
『怒りは判断を鈍らせました』
その一節を聞いた時、‘クリ坊’とホンジュが重なりました。
ホンジュ母に確かめました。確かに昔、ショートカットだったホンジュはそう呼ばれていたと聞いたジェチャンは、感動のあまり、ホンジュ母を抱きしめました。
運命だと思いました。
以前、ウタクが言っていたように、自分はホンジュに命を助けられた。そして自分はウタクの命を助けた。だから、受けた恩を返すために、この不思議な能力を得た・・・と。
まっすぐにジェチャンは指輪を買いに行きました。
ホンジュにこの話をしようと思いました。
店で、以前ホンジュが自分の指にビニールタイを巻いた事を思い出しました。この意味だったのか・・・と分かりました。
ホンジュに、会おうと連絡しました。
ホンジュは、ウタクから、ジェチャンを襲う犯人がハギョンかもしれないと聞いていたので、ウタクにハギョンの居場所を問い合わせました。
そしたら、ウタクは今ハギョンと一緒だと言いました。
安心して、会う約束をしたのですが・・・。
横断歩道に着いて、向こう側にジェチャンの姿を見つけた瞬間、夢の現場と同じだと言う事に気が付いたのです。
そして、不安になりかけた時、横断歩道の真ん中に一台の車が停まりました。
銃声です
急発進した車の向こうに、ジェチャンの呆然と立つ姿が見えました。腹部が血で濡れています
ホンジュは叫び声を揚げて駆け出しました。
未来を変えたら、時間は別の方向に流れ始めたようです。
あれは、ユ・スギョンの父親ですよね?
ユボムが要らぬ知恵をつけたんですよ。
ジェチャンとウタクは親しい友人で。ト・ハギョンはウタクの元ルームメイトだと。
ウタクのよしみで不起訴にしたに違いない・・・なんて。
まぁ、そこまではっきりとは言いませんでしたが、そんな事を言ったら、怒りで混乱し、吐きだす先が消えてしまったユ・スギョン父とすると、ジェチャンに怒りが向いますわな。
いったい、何なの
ユボムって、何