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スジェは、一日も早く元の場所に戻ろうと思っていました。
自分がパク・ソヨンを死に追いやったと世間は考えているとチェ会長に言われました。だから、好意的な世論が必要だと考えました。
その一つとして、リーガルクリニックセンター長をやらせてくださいと、ロースクールのペク院長に頼みました。
ペク院長は、恩師でもあります。
また、イ議員の選挙資金作り、ハンスグループのハン会長の裏金作りにTKのチェ会長とが関わっていると察し、その証拠を集めようとしていました。
が、スタッフが完璧に隠蔽したと言うだけあって、発見するのはかなり困難だと思われます。
スジェは、ソン・ミリムとスタッフにそれ以上に難しい任務を申し渡しました。
集めた資料の中に、“想像以上のもの”がある筈だとスジェは言いました。
先日、SPパートナーズのユン代表から、思わせぶりな話を聞かされていたのです。
「必ず見つけてください。」
スジェの内定していた代表弁護士の座は、チェ会長の長男ジュワンに決まりました。
ロースクールで、コン・チャンの班の指導教授は、スジェ。
メンバーは5人で、その中に2年目のユンサンが居ます。
ユンサンは、チェ会長の次男。当然、スジェのことも昔から知っている仲でした。
10年前、コン・チャンがまだキム・ドングと言う名前だったころ。
異母妹殺しと言う濡れ衣を着せられ、少年院に入れられてしまいました。
両親ですら信じてもらえない状況に、ドングは絶望していました。
そんな時、弁護士として担当したのが、まだ駆け出しだったスジェでした。
スジェだけが、ドングを信じると言ってくれました。
荒んだドングの心が、スジェのお陰で少しずつほぐれていきました。
イ議員とハン会長に社外秘とされている資料が何者かによって届きました。
報告を受けたチェ会長は、スジェの仕業だと思ったようです。
で、社内のスジェの部屋にある金庫をソン・ミリムに命じて開けさせました。
しかし、入っていたのは、漫画。
チェ会長、敵ながらアッパレと言った表情を浮かべました。
チェ会長は、そこまでする理由をスジェに聞きました。
スジェは、資料を送りつけたイ議員とハン会長が、スジェを好条件を餌にチェ会長から引き離そうとしている状況を教えました。
その上で、ジュワンにはハンスグループの仕事は無理だと言ったのです。
何が目的だと聞くチェ会長に、スジェは言いました。
「ハンスグループの件の総括責任者は私です。チェ会長の息子と言う肩書は便利に使えそうなので、チェ代表の邪魔はしません。」
賢くなったな・・・と言うチェ会長に、微笑みながらスジェが言いました。
「いい師匠に習ったので。感謝してます、チェ会長。」
この夜は、ソジュン大の法曹関係者のパーティが開かれていました。
ロースクールの学生や教授は勿論、チェ会長や来賓としてハン会長とイ議員も出席していました。
チェ会長と会った帰り、ロースクールの同僚ソ教授にからまれたスジェ。
元々ソ教授は、そういう性癖のある人物で、これまでも問題行動は多々あったようです。
スジェも、それは十分承知していました。だから、かわそうとしたのですが、しつこくからまれてしまいました。
助けてくれたのは、コン・チャン。
謝ってくださいとコン・チャンが言うと、生意気なと、ソ教授がいきなり殴りつけました。
その瞬間、スジェは思いだしました。
海鮮料理の店で自分が叩いた店員のことを。
スジェはコン・チャンにきちんと謝りました。
そして、言いました。さっきの事は見なかったことにしてくれということ、二度と自分の事に関わらないでほしいということを。
パーティの2次会で事件が起こりました。
コン・チャンと同じ班のセリョンに対して、ソ教授がセクハラ行為をしたのです。
セリョンは学内の掲示板に、告発文を掲示し、事件の録音ファイルを公開しました。
ところが、目撃者の筈のチュンプンはちゃんとした証言をしないし、ソ教授は誤解だと主張。
誰もセリョンの味方になってくれません。誰もセリョンを信じないし、庇う事もしません。
コン・チャンは、苦境に立つセリョンを見て、かつての自分と重なりました。
黙っていられず、ソ教授に謝罪を要求しましたが、反対にまた暴力を振るわれてしまいました。
コン・チャンと同じ班のユンサン、ガンジャ、チュンプンが集まって相談しました。
ちなみに、ガンジャは女性元刑事。
ユンサンの話で、ソ教授は去年も同じような事件を起こしている事が判明。
やっぱり・・・とガンジャがチュンプンに証言を求めましたが、チュンプンは関わりたく無いと席を立ってしまいました。
セリョンはスジェに協力を求めました。ソ教授に謝罪させたいからと。
無理ね・・・とスジェ。
実は、セリョンは元TKの総務課に勤務していたのです。その時、セクハラを訴えて首になったのを、スジェは覚えていました。
「この国では性被害に遭っても法律は女性の味方じゃない。」
と、スジェ。以前、ソヨンにも同様な事を言ってましたよね。
そして冷たく言いました。ソ教授に謝れと。退学になってしまうぞと。
自分が何のためにここに来たのか考えなさい・・・と。
これくらいの事で目的を捨ててはいけないと言いたかったのでしょうか。女性が上に立つにはまだまだ厳しい世の中なんだからと。
このやり取りを、コン・チャンが聞いていました。
教授、イマイチですとコン・チャンが言いました。
「昔は違ったのに・・・。」
ソ教授はまたやります、そうなったら悪いのは僕たちです・・・と。
「いいんですか?僕は本当に嫌です。」
スジェが言いました。
「証拠を見つけなさい。ソ教授を追い詰めたいなら、確かな証拠が必要よ。」
コン・チャンたちは監視カメラの映像という動かせない証拠を手に入れました。
チュンプンも、ちゃんと目撃したと証言しました。
元アイドルのチュンプンは、もう後がないと言う状況でのロースクール入学だったので、退学になってしまうかもしれないと考えたら、とても証言は出来なかったのです。
ロースクールで正式な会議が開かれました。
ペク院長をはじめとして教授たち、そしてソ教授夫妻、セリョンが顔を合わせました。
そこに、コン・チャンたちが入って来ました。
動画を見せました。
ガンジャがソ教授には買春の前科があることを正式な書面で公表しました。
その他、ロースクール内でも、多くの同様な被害があったことが浮上していました。
それでも、ソ教授の妻である判事が反論。それらには証拠能力は無いと。
その上で、妻はスジェに意見を求めました。
妻の実母は有力者でロースクールの理事長。スジェはその線で協力を求められていたのです。
当事者以外は席を外してくださいと、スジェが言いました。
すると、ソ教授夫妻が、皆が居る前で話してくれと言いました。
良いのね?って感じで、スジェが示したのは、先日のパーティ後のソ教授と自分の映像。
セクハラしてる様子が映っていました。
「これは、被害者の私が合法的に入手した証拠です。」
この映像の証拠能力は十分ですか?と、ソ教授の妻にスジェが聞きました。
もう、誰も何も言えません。
それでも、開き直ろうとするソ教授に、その場にいる全員が愛想を尽かしました。
ペク院長は、首を言い渡しました。
意外なつながりがありました。
10年前のコン・チャン・・・キム・ドングの濡れ衣の一件。
その時の検事が、ソ教授だったのです。
全くキム・ドングの訴えを気に留めてはくれませんでした。
義妹への暴行殺人事件ということで、入所した刑務所でドングは酷いリンチを受けました。
庇ってくれたのは、同部屋だったチョガプとヒョンチル。
この二人とは今でも兄弟のように親しくしています。
コン・チャンは、どうしてあんな動画まで見せたのかと、スジェに聞きました。
自分の恥になるのに・・・と。
「気に入らないと言うから。」
カッコ良かったです・・・とコン・チャン。
勢いで食事に誘いました。すぐに取り下げましたけどね。
セリョンが好きなんじゃありません・・・とコン・チャン。
セリョンが好きだから、一生懸命になっているのかと、先日スジェが言ったのです。
「僕は教授が好きです。」
えですよね、スジェ。
まっすぐに目を見て、手を取って言うコン・チャン。
流石のスジェも、言葉が出ませんでした。
ところで、スジェによるキム・ドングの弁護は失敗に終わりました。
ドングは懲役10年を宣告されたからです。この時の検事がソ教授でした。
直後、涙をためて、スジェが言いました。
「力をつけて、中身を磨くしかない。あなたも私も。迷わないように。」
ドングは頷きました。
約束守りましたよ・・・と、コン・チャンが呟きました。
真犯人が捕まったのは、1年後のことでした。
拘置所から晴れて無罪となって出て来たドング。
しかし、彼の義母は、ドングを許してはいませんでした。
やり場のない怒りにまだ支配されたままだったのです。
そしてドングは、コン・チャンと名前を変えたのです。
スジェに会いたいと思いました。