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ヒウの要請を受けたキム次長検事は、チャン・イルヒョンやチェ・ガンジンにも指示を出し、一気に違法賭博、人身売買、麻薬の現場を急襲。
一斉に検挙しました。
ムン・グジュンは、黙秘を続けていましたが、このままではすべての罪を自分一人が被ることになると分かると、流石に動揺しました。
なにせ、市長や警察署長、国会議員たちは知らぬ顔で通そうとしているのですから。
結局、全てを供述するしかありませんでした。
ヒウは、この一件について記者会見を開きました。
当然、そこで、市長たちの関わりも公表するつもりでした。
ところが、寸前で待ったがかかったのです。
市長と警察署長の名前は挙げることが出来ましたが、国会議員はスルーされました。
国会議員がチョ・テソプに泣きついたのです。
で、キム次長検事から、チョン支庁長に国会議員を外すよう指示が下ったってわけ。
それが、彼らをソウルに呼ぶ条件だと。
ヒウは、これによって、チョ・テソプと国会議員が繋がっていると、察しました。以前、自分には強力な後ろ盾がいると自慢していましたからね。
ところで、ムン・グジュンの違法賭博場で会ったボディガードのヨンソクを、ヒウは約束通り自分の仲間にしました。
サンマンのボディガードと言う立場です。
ヨンソクの母親の治療費を払ってあげ、ソウルに呼びました。
母親の治療費のために、組織のボディガードをしていたわけで、本人はとても真面目な青年なんです。
事件が一段落ついたところで、ヒウとチョン支庁長、チ検事の3人は、きちんと考えや今後の方針について話し合いました。
チョン支庁長は、ヒウを信じると言いました。これまでのヒウのやり方を見て、信じるに足りる人物だと確信したのです。
「お前は俺の最後のチャンスだ。悪者がのさばり善人が滅びる、この世の中を変えたい。」
そして、ヒウがこんな田舎に来た理由を問いました。
チョン支庁長が必要だからと、ヒウは答えました。
権力に屈せず、恐れる事はあっても逃げないからだと言いました。
「支庁長のような方が検察には必要です。最終的に総長になるべきです。」
さすがに、チョン支庁長も笑いました。夢物語にしか思えません、少なくとも今の段階では。
しかし、ヒウは真面目な顔で言いました。
「支庁長が羽ばたけるよう手助けしたいんです。」
チョン支庁長も、チ検事も何だかワクワクしてきました。
ヒウは今後の計画を打ち明けました。
キム次長検事を失脚させるため、まずはチャン・イルヒョン検事を失脚させるつもりだと。
キム次長検事は、初めてチョ・テソプに昇進を願い出ました。
中央検事長にしてほしいと。
チョ・テソプは、既にハン・ジヒョンからキム次長検事の考えを予測されていました。だから、驚くことはありませんでした。
そして、あっさり認めたのです。
チョン支庁長改めチョン部長検事、チ検事、そしてヒウの3人は、ソウルに異動となり、キム次長検事改めキム検事長の下に就くことになりました。
イ・ミンスと同僚となりました。
イ・ミンスは相変わらずマイペースで正義を貫いていて、権力者の摘発も躊躇せずに行っています。
その時は、ミレ電子のチョン社長を逮捕したところでした。様々な違法な手段で莫大な利益を手にしていたのです。
当然、権力者たちと繋がっていまして、上からの圧力はかなりのモノのようですが、イ・ミンスは全く気にしていません。
大モノです。
部下にしたとはいえ、キム検事長は、まだチョン部長検事のことを信じているわけではありませんでした。
硬派だった彼が何故自分の下に就くことをヨシとしたのか、その理由が知りたいと思いました。
だから、ヒウにチョン部長検事の考えを探れと指示を出しました。
ヒウ、キム検事長の性格を考えると、そんなに易々と人の事を信じるタイプではないと思いました。だから、新人である自分を信じてチョン部長検事の動向を探らせるのは何かあると。
で、見つけましたよ。
彼らの事務室に盗聴器が仕掛けられているのを。
外すのは得策ではありません。
キム検事長を騙すためには、敢えてその盗聴器を利用することにしたのです。
もち、チョン部長検事とチ検事にも報告した上で・・・です。
事務室では、重要な話はしないようにし、キム検事長にそれを敢えて聞かせたわけです。
その上で、ヒウがちゃんと報告し、自分の命令を忠実に執行していると思わせたってわけです。
ヒアは父キム・ゴニョン会長の良き相談相手となっています。
冷静な判断で意見を言うので、キム会長も信頼しています。
会社に入るよう何度も言っていますが、ヒアは自由な立場でいたいと、それを拒否し続けているようです。
それが、2人の兄との関係にも良い事だと考えているようです。
ヒウがソウルに戻ったことで、ウ老人やキム・ハンミ、キム・ギュリとの旧交を温める事もできるようになりました。
こうやってみると、少しずつヒウの仲間が増えているように思えます。
ヒウはある日、秘密クラブの会合に呼ばれました。
初めて上層部の者たちに会ったのです。
大臣、国会議員、検事総長、最高裁長官等、要職にいる人々が集まりました。
その頂点にいるのが、チョ・テソプ。
そして、ヒウはチョ・テソプとの面談を行う事になったのです。
チョ・テソプの待つ部屋に案内したのは、ハン・ジヒョン。
お久しぶりですと、ヒウは挨拶しました。
「数年前に、約束を守ると言った事を覚えていますか?」
どんな約束を?と、ハン・ジヒョンが聞きました。
「それは、宿題にしておきます。そのうち分かりますので。」
と、ヒウはにこやかに言いました。
君の夢は?と、チョ・テソプ。
今はまだそんな余裕は無いと、ヒウは答えました。
国会議員と検事との関係は何だと考える?と、次の質問。
“君臣有義”と、ヒウ。
君主と臣下は信義で結ばれると言う意味らしいです。
国会は検察と裁判所を信じて立法し、検察も法が正しいと信じて動いてこそ国家の綱紀が粛正されると、ヒウは言いました。双方の信頼と義があってこそ可能な事だと。
どちらが君主だ?と、チョ・テソプ。
検事が信じて従える法を作った方では?と、ヒウ。
チョ・テソプは満足そうな表情を浮かべました。
そして最後に聞きました。
「今日の会合を見てどう思った?」
「ご参加の方々だけで国家行政機関の基礎を築けると思いました。」
チョ・テソプはまた満足そうに頷きました。
「私は組織も人材も一つになった力を手に入れたい。」
キム検事長は、チョ・テソプからヒウの有望性を聞かされました。
今の内に、誰が主人か分からせておいた方が良いと、チョ・テソプは言いました。
で、ヒウをチャン・イルヒョンのところに異動させたのです。秘密クラブのメンバーの下に置いたってことです。
そして、各界から若くて有能な人材が集まるフォーラムへの出席を命じられたのです。
これも、チョ・テソプからの指示でした。
フォーラムのパーティで、ヒウは思わぬ人物と会いました。
前世で彼が逮捕したソン・ジンミと言う藝術財団の理事長です。
逮捕容疑は不正入試、脱税、横領です。
ソン・ジンミに接近したヒウ。すると、チャン・イルヒョンもジンミに興味を示してきたのです。
2人が良い雰囲気になりそうなのを感じたヒウは、チャンスだと思いました。
2人をまとめて失脚させることができると。
イ・ミンスが担当していたミレ電子の捜査が、不正の核心に迫ろうとしていると知ったチョ・テソプは、すぐさま手を打ちました。
担当をイ・ミンスからチャン・イルヒョンに変えさせたのです。
チャン・イルヒョンは、世間の目をミレ電子から逸らせるために、別の事件を派手に書き立てるようマスコミに情報を流しました。
容疑者として逮捕されている青年は無実を訴え続けていましたが、チャン・イルヒョンは全く聞く耳を持ちません。
取り調べの様子を見たヒウは、前世で見たチャン・イルヒョンと同様、この世でもクズだと思いました。怒りがこみ上げて来ました。