宇宙・生命・日本 1000年後のあなたに語りかけたい

巨大ブラックホールの衝突が新宇宙を形成⇒循環宇宙論、有機物質から人間への進化メカニズム(循環論理の評価)⇒戦略的進化論

世代が若返って良くなるわけではない

2013年02月08日 12時20分18秒 | 思考空間

 大リーグでイチロー、黒田、ダルビッシュなど、海外のサッカー界では香川、本田、長友をはじめ大勢の選手が活躍している。戦後の焼け跡で生まれた我々の世代ではありえなかったことで晴れがましいが、果たして若い世代に移って日本が発展できるのだろうか?私は懐疑的である。

 例えば、若い世代中心だった民主党。若いだけビジュアル的に美しいものの、自民党の悪いところを引き継ぎ、更に悪化させた。期待と失望の落差がこれほど大きな政党はなかっただろう。二度と民主党には投票したくない。

 実は平成18年以降、広島の民主党を支援し現職の衆議院議員やその後当選した候補(前回落選)にも会った。喋ることは当選のテクニックばかり、議員になって何をするかが全く無かった。民主党議員は選挙以外 全てにど素人で救い難い。日本を浮揚するどころかさらに転落させた。懸念を抱いていたがその懸念は当たってしまった。

 今年度、こころ自治会(若い人が多い)の副会長になった。仕事が忙しいので副会長を選び、会長に立候補する気などさらさら無い。会長希望者を募る中、誰も手を上げず、やっと銀行員と称する若手が申し出、自動的に会長になった。

 自治会の役員会に毎月出席して、驚いた。予算計画が全く出されない。重要なテーマが何も議論されない。最も多く出てきた話は誰かのスケートボードが紛失したので広報に掲載するかどうかなど。役員はなぜか60名以上で、喋るのは大半が顧問と会長、忙しい時間帯(私は土日も仕事している)でこんな話を聞かされたのではたまらない。

 様々な改革を提案(例えば予算をはじめ重要テーマの議論と決済、 透明性・情報開示・説明責任の実現など)したが、あんたの言うことがなぜ必要なのかわからないとの意見ばかりだった。「支出計画など出す必要ない、総会で承認を得たから良い」との言い分はすごい。総会資料は税理士に見せたが分からないというシロモノで、総会では説明もなく拍手を求めてしゃんしゃん。

 私が違和感を覚えたのは数百万円(やがて10百万円に達しようとしている)という多額の繰越金*があるのに総会でも何の説明もなかったこと。普通は総会できちんと説明して承認を求めるべきである。自治会の重要事項について誰が、いつ、何のため、どのように決定したか、副会長でさえ分からない。*顧問に会った時、質問で初めて第二集会場の建設費積立目的であることが分かった。本来会費を安くし、集会場への積み立ては議題を知らせた総会で承認をとるべきでしょう。

 少しでも改善しようと、やるだけやったが、非難ごうごうだったので手を引くことにした。もう一人の私が居合せたら、論理的に正しいことは断固支持する、少なくとも正しい議論の場を確保し、提案を検証するがそんな動きは全くない。時間の無駄だ。おかげでビジネスに専念できた。

 私は終戦間際の御前会議のことを紹介したい。アメリカが沖縄戦を勝利し、誰が考えても日本の負け。しかし一億玉砕を宣言し戦争を継続したため、原爆投下など、数十万人の貴重な命が失われた。まずは自分を安全な場所に置き、流れに逆らわないのも結構だが、日本人が滅亡しかけた。こころ自治会での羊集団役員会と御前会議は状況が異なるだけで同じ空気だ。

 振り返るに、大学紛争の中心メンバーは我々の世代(焼け跡で成長したフェニックス世代:FG:FhoenixGeneration)。おかしいことはおかしいとはっきり言うし、上司の命令でも簡単にはイエスと言わないので、評判が悪かった。ところが、FGが日本の高度成長の原動力となった。

 その後、大学紛争はピタッとなくなった。冷戦時代、学生運動が日米政府から不都合で抑え込まれたのと、世の中が恵まれて不満も減ったのだろう。このころのガキはマナーが悪かったね。新幹線で毎度必ずガキが通路を走り回り、わめき、うるさいこと。母親が叱らない。ま、このころのガキが日本の働き盛り。

 激しい学生運動はなくなり(良い事だが)、同時に覇気もなくなったね。男はなよなよして頼りない。逆に女性はお姫様になってこちらは元気になった。一体、イチローの活躍と我々が目にする若者とのギャップは何だろうか?言えることは職人的な分野で一部の若者が一流となったが、その他では力が相当落ちたということだろう。

 日本ではハード的なものが評価される構図は変わらない。職人気質もまさしくハード志向。今ではトヨタまでがおらが作る車が素晴らしい。素晴らしい車は売れると考えている。欧米や、最近では韓国も顧客のニーズに重点を置いており、売れるものを作る。日本とは逆。昔はトヨタも満足を売ると言っていた。企業哲学を喪失している。

 「今頃の若い者は」と我々もよく言われた。ただ、現在の若い者は明らかに大きな変化を感じる。私のボスだったS教授は学生の質が1ランク下がったと嘆いていたが、2ランクは下がっている。それだけじゃない。まともな議論ができない。現在の日本は問題だらけだが、彼らは問題のある状況をそのまま受け入れ、守ろうとする。見かけに反して保守的で頑固だ。

 日本人全体が劣化しているのを感じる。一言でいえば、日本人には論理が無い。とりわけ事務屋はご都合主義(場当たり、その場しのぎ)で無茶苦茶。だから正しく判断できない。その事務屋が、官僚でもわかるように、日本を支配している。権力者にとって都合のよい国民であり、従って国全体が発展しない。

 FGは野原を走り回り、喧嘩し、泥まみれになり鍛えられた。競争でもまれ少々ではへこたれない。みんなものすごく貧乏だったが夢はあったね。ハングリーで目が輝いていた。課題解決力を持っていた。

 日本人劣化の原因は、やはり、カビが生えたような役に立たない知識を詰め込んだのが良しとする記憶一辺倒の教育を徹底したことだろうね。数学でさえ暗記しないと高得点は得られない。発展途上国や変化のない時代なら知識も役に立つが、日本のように急激に環境や条件が変わり、世界のトップクラスに立ち、創造力や解決力を求められる中では役に立たない。

 教育は金儲けの巨大産業。どこの町にも立派な塾がある。(文部科学省が塾の必要性を認めた事は無能を認め敗北宣言したに等しい)スマホで情報が瞬時に入手できる時代に下らん知識を詰め込んでどうするん?まず人間として社会性を強調性を身につけるべきであり、教育で大切なことは、論理性であり、判断力ですよ。

 東大法学部官僚は今の旧式教育を死守しないと自分たちの地位が崩れる。ノスタルジアもある。そこで、社会の要求する条件とは合わない教育が未来永劫に維持され、日本は陥落の速度を速める。

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