【政界地獄耳】:自民党内に総裁選で「党員投票行うべき」の声/07.23
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【政界地獄耳】:自民党内に総裁選で「党員投票行うべき」の声/07.23
★首相・菅義偉の解散戦略はコロナ禍の状況次第なのか。党内には「これでは選挙にならない」と「9月退陣」「五輪花道論」が聞こえ始める。18日には副総理兼財務相・麻生太郎がビデオメッセージで「9月はまだコロナ騒ぎがつづいているだろうから、10月選挙になる可能性が高い」と言い出した。それだけではない。20日午後、日本記者クラブで元自民党事務局長・久米晃が講演し、任期満了の11月総選挙の可能性を示唆した。選挙がどんどん遅くなるという想定になると、先に総裁選挙を行うべきという党内世論が大きくなるのではないか。
★総選挙で勝利した後、総裁選を無投票で乗り切るという菅シナリオが崩れてポスト菅探しに党内政局が移行する情勢もあり得るだろう。派内ではだれを総裁選に出馬させるのか、だれが総裁になれば選挙に勝てるのかという駆け引きが始まるだろう。手を挙げたいという自称候補者は数あれど、安倍・菅政治の清算ができる人材が必要となれば、だれでもいいというわけにはいかないだろう。一時は人気があった環境相・小泉進次郎や行革相・河野太郎では選挙の顔というより選挙区応援要員で、その後の政局をリードすることは難しい。
★自民党内では既に「党員投票を行うべきだ」という声も出始める。離れつつある昔からの自民党ファンは安倍・菅政治は本来の自民党の姿ではないと感じている。彼らに自民党は寛容な保守政党であったと思わせてくれる人が党員投票で勝利する1つの条件になろう。あるベテラン自民党議員は「意外かと思うかもしれないが党員には元幹事長・石破茂の評価が高いのではないか。今党員投票をすれば首相にも勝つだろう」と言い切った。そうなれば党員投票阻止というエネルギーが働くだろうが、党員の思いは引き裂けまい。(K)※敬称略
◆政界地獄耳
政治の世界では日々どんなことが起きているのでしょう。表面だけではわからない政界の裏の裏まで情報を集めて、問題点に切り込む文字通り「地獄耳」のコラム。けして一般紙では読むことができません。きょうも話題騒然です。(文中は敬称略)
元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【コラム・政界地獄耳】 2021年07月23日 08:58:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。