【産経・FNN合同世論調査】:現役世代に募る不満 高齢層のワクチン効果も消失
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【産経・FNN合同世論調査】:現役世代に募る不満 高齢層のワクチン効果も消失
産経新聞とFNN(フジニュースネットワーク)が21、22両日に実施した合同世論調査で、政府の新型コロナウイルス対策を「評価しない」との回答が70.4%と、現行の調査を開始した1月以降で最も高くなった。現役世代の評価が厳しさを増したことに加え、ワクチン接種が行きわたった高齢層の評価も、再び低下に転じた。
年代別では、高齢層以上に現役世代の評価が厳しかった。「評価しない」の割合は、50代が76.6%と全世代で最も高く、前回比12.3ポイントの増加。40代も74.1%で過去最悪となり、30代も73.8%と過去2番目の低評価だった。感染力が強いインド由来の変異株「デルタ株」のリスクにさらされる不安が反映されたとみられる。
一方で、高齢層の評価も悪化が顕著だ。60代、70代はワクチン接種が進展した5月から6月にかけ、政府の対策への評価に一定の改善がみられたが、今回は70歳以上で「評価しない」が前回比14.3ポイント増の67.4%と過去最悪、60代も2.0ポイント増の70.6%と、過去3番目の高さとなった。
ワクチンをめぐっては、2回接種が完了した人の割合が23日発表で4割を超え、7月の前回調査時から倍増するなど着実に進展はしている。ただ、世論調査で接種を「順調に進んでいる」と評価した回答は29.3%で、前回比2.8ポイント増にとどまった。
東京五輪の開催を「よかった」と答えた人のうち、50.5%が内閣を支持しないと答え、64.6%がコロナ対策を評価しないと回答した。五輪が政権浮揚に結びつかなかったことも浮き彫りとなった。
一方、感染拡大防止のために外出を制限するロックダウン(都市封鎖)の法整備が「必要だ」との回答を支持政党別にみると、自民党が74.5%、立憲民主党が78.6%で、私権制限ながら野党側が上回った。(千葉倫之)
元稿:産経新聞社 主要ニュース 政治 【政局・産経・FNN合同世論調査】 2021年08月23日 19:03:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。