路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

 路地裏のバーのカウンターから見える「偽政者」たちに荒廃させられた空疎で虚飾の社会。漂流する日本。大丈夫かこの国は? 

【社説②・11.06】:株不正取引 市場の信頼は傷ついた

2024-11-06 04:00:47 | 【金融・金融庁・日銀・株式・為替・投資・投機・FRB・「ドル円」・マーケット】

【社説②・11.06】:株不正取引 市場の信頼は傷ついた

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説②・11.06】:株不正取引 市場の信頼は傷ついた 

 公正な株取引を監視する「市場の番人」たちが自ら不正に手を染め、利益を得ていたならば到底許されない。
 
 金融庁出向中の30代の裁判官が職務で知った株式公開買い付け(TOB)情報などを基に株取引をした疑いがあるとして、証券取引等監視委員会がインサイダー取引容疑で強制調査していたことが先月発覚した。
 
 これとは別に東京証券取引所の若手社員が未公表のTOB情報などを親族に漏らし強制調査を受けている。親族は実際に株売買をしていたという。
 
 内部情報を基にしたインサイダー取引は市場をゆがめる行為で刑事罰の対象である。
 
 規制する立場の金融庁や東証担当者の不正は前代未聞で日本市場の信頼は大きく傷ついた。事実究明とともに徹底した再発防止策を講じねばならない。
 
 関係者によると、この裁判官は4月から金融庁に勤務し、TOB予定企業から提出される書類審査などを担当していた。
 
 TOBは企業買収や親会社による子会社化などで特定企業の株を大量に買い付ける。株主に応じてもらうため、買い値は市場の株価を上回ることが多い。
 
 秘匿情報を扱うことから、金融庁は高い倫理規範を求め、以前から裁判官の出向を受け入れてきたようだ。
 今回は短期間に自己名義で株取引を繰り返し、利益を得た疑いがある。事実なら「魔が差した」では済まない。国民の疑念に応えるため、最高裁は過去の出向者も調べる必要があろう。
 
 一方の東証社員は自ら株売買していないが、金融商品取引法は「取引推奨」も禁じている。
 
 東証は2年前に企業統治などを厳格審査したプライム市場を導入し透明性確保を進める。親会社の日本取引所グループも企業や投資家に不正防止を求めてきた。身内への教育が不徹底では説得力を持たないだろう。
 
 そもそもインサイダー対策は当事者企業内部や関係者の情報漏えいを主眼に置いてきた。
 
 出向裁判官のいた金融庁の部署では担当以外のTOB予定企業一覧表も共有していたという。取り締まる側の不正も念頭にした対策が急務となる。
 
 政府は「資産運用立国」を掲げ国民に投資を促している。1月には投資枠を拡充した新たな少額投資非課税制度(NISA)を開始し、関心は高まる。
 
 その陰で公的部署での不正が横行しては不安と不信は増す。システム面の防止策だけでなく、投機をあおる風潮の中で若い担当者の職業倫理がマヒしていないかの検証も求めたい。
 
 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年11月06日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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【卓上四季・11.06】:明日に架ける橋

2024-11-06 04:00:43 | 【外交・外務省・国際情勢・地政学・国連・安保理・ICC・サミット(G20、】

【卓上四季・11.06】:明日に架ける橋

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【卓上四季・11.06】:明日に架ける橋

 窓に防弾フィルムを貼ったり、狙撃手を配置したりした投票所がある。ホワイトハウス周辺のビルや店舗ではガラス窓を板で覆い始めた。不測の事態が起きるのではないか。不安と緊張が高まる米国で大統領選の投票が始まった

 ▼時間をかけた選挙戦で政策と人物を吟味し、多くの候補から最良の指導者を選び出す。長く民主主義のお手本とみなされてきたのが米大統領選ではなかったか

 ▼それがすっかり様変わりしてしまった。ののしり合い、誹謗(ひぼう)中傷、うそ…。連邦議会議事堂の襲撃や、演説中の候補の狙撃といった暴力事件の記憶も生々しい

 ▼候補2人の支持率が最後まで拮抗(きっこう)する歴史的な大接戦である。それは真っ二つに割れた米国の現状を示していよう。深刻さを増す分断と対立は、もはや後戻りできないほどにまで深まったのだろうか

 ▼1970年前後の米国。ベトナム反戦などの異議申し立ての動きは峠を越しつつあったが、世相はささくれだっていた。そのころヒットしたのが、サイモン&ガーファンクルの「明日に架ける橋」だ

 ▼いつも僕は君の味方だよ。君が疲れたとき、ひとりぼっちのとき、僕はこの身を投げ出そう、逆巻く波に架かる橋のように―。この歌は愛する人や友を励ますだけでなく、平和を思う歌としても浸透していった。いままさに求められる願いだろう。 

 元稿:北海道新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【卓上四季】  2024年11月06日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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【社説・11.06】:泡盛が文化遺産登録へ 海外発信の好機としたい

2024-11-06 04:00:20 | 【国連・ユネスコ・世界遺産・世界有形無形文化遺産・記念物遺跡会議

【社説・11.06】:泡盛が文化遺産登録へ 海外発信の好機としたい

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【社説・11.06】:泡盛が文化遺産登録へ 海外発信の好機としたい 

 国連教育科学文化機関(ユネスコ)の評価機関が泡盛を含む日本の「伝統的酒造り」を無形文化遺産に登録するよう勧告した。12月上旬に正式に登録される見通しだ。沖縄が誇る銘酒を海外に発信する大きな好機としたい。

 沖縄の風土が育んだ泡盛が世界に認められる契機となる。落ち込む出荷量を上向かせ、いかにブランディングして世界に売り込むかが今後の課題となる。

 日本政府は、こうじ菌を使った「伝統的酒造り」として、日本酒や焼酎造りと共に泡盛の文化遺産登録を申請していた。黄こうじや白こうじが使われる日本酒や焼酎と違い、泡盛は黒こうじのみを用いることが特徴だ。

 15世紀ごろにシャム(現在のタイ)から伝わった蒸留技術を発展させてきた。沖縄戦によって各酒造所で守り育ててきた黒こうじが失われたが、研究者が戦前に保存していた菌をつなぐ形で、戦後に奇跡的に復興を果たした。

 黒こうじは発酵の過程でクエン酸を出す。強い酸性にもろみが保たれるため、雑菌が繁殖しない。多湿な気候に合致した製法である。風土に培われ、苦難の歴史も乗り越えてきた酒と言えよう。

 課題は出荷量の落ち込みだ。県酒造組合のまとめでは、2023年の泡盛の総出荷量は前年の22年比で3・4%減の1万2865キロリットルだった。出荷先別で見ると県内、県外、海外向けのいずれも前年より減少した。比較する22年は沖縄の施政権返還50年に当たった。節目で需要が高まり、前年から出荷量の増加は18年ぶりだった。しかし、この特需を維持して伸ばすことはできていないのだ。

 23年は海外出荷分の落ち込みが激しく、47・2%減。中国や米国向けが特に減った。日本酒も国内消費が減少傾向にあるものの、海外向けは輸出額が増えている。日本の酒に対する注目度は高く、海外の購買層は拡大している。泡盛も海外需要を伸ばすことができるはずだ。

 泡盛産業の振興に向け、沖縄国税事務所が取り組みを進めている。台湾を母港に宮古島を巡るクルーズツアーの乗船客を対象に、船内での試飲会や料理との組み合わせの提案などプロモーションを実施。宮古島市内で酒造所を回るバスツアーも企画した。帰国後にも楽しめるよう、台湾での取扱店の情報提供まで細かく対応している。

 同じく蒸留酒のウオッカを好むポーランドに着目した事業はユニークだ。現地の卸業者やシェフ、バーテンダーらに泡盛を知ってもらい、普及を促す事業も進めている。

 古酒に新酒をつぎ足していく「仕次ぎ」など、独特の楽しみ方を知ってもらうことができれば、欧米でも需要は高まるはずだ。知名度向上に向けた、またとない機会である。業界、行政が一丸となり、泡盛産業の新たなステージを切り開いてもらいたい。

 元稿:琉球新報社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【社説】  2024年11月06日  04:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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【2024年11月04日 今日は?】:868本塁打など多くの記録残した巨人王貞治が引退発表 77年には初の国民栄誉賞も

2024-11-06 00:00:40 | 【社説・解説・論説・コラム・連載・世論調査】:

【2024年11月04日 今日は?】:868本塁打など多くの記録残した巨人王貞治が引退発表 77年には初の国民栄誉賞も

 『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【2024年11月04日 今日は?】:868本塁打など多くの記録残した巨人王貞治が引退発表 77年には初の国民栄誉賞も

 ◆11月04日=今日はどんな日 

  国連教育科学文化機関(ユネスコ)がパリを本部に設立(1946年)

 ◆出来事

  ▼868本塁打など多くの記録残したプロ野球巨人の王貞治選手が引退を発表。77年には初の国民栄誉賞も(1980)▼奈良・法隆寺の「昭和の大改修」が終わり落慶法要。93年に世界文化遺産に登録(1985)

華麗な一本足打法で本塁打を量産した王貞治
華麗な一本足打法で本塁打を量産した王貞治

 ◆誕生日

  ▼リリー・フランキー(63年=作家)▼浅倉大介(67年=音楽プロデューサー)▼名倉潤(68年=ネプチューン)▼山本未来(74年=女優)▼尾野真

 元稿:日刊スポーツ社 主要ニュース 社会 【話題・今日は?】  2024年11月04日  00:00:00  これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。

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