【兵庫県知事選】:混迷のまま終盤戦へ…首長支援固める稲村和美氏、Xフォロワー倍増の斎藤元彦氏
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【兵庫県知事選】:混迷のまま終盤戦へ…首長支援固める稲村和美氏、Xフォロワー倍増の斎藤元彦氏
17日投開票の兵庫県知事選は終盤戦に入り、候補者による舌戦が熱を帯びている。読売新聞が今月7~9日に実施した世論調査では、新人で前同県尼崎市長の稲村和美氏を前知事の斎藤元彦氏が追う展開となっている。候補者はそれぞれの戦略で、投票日まで支持の拡大を目指している。
■兵庫県知事選で男性4割稲村氏支持、女性は稲村・斎藤両氏ほぼ同数…95%投票「行く」
「政党の支持がない中、組織票に勝つためには、みなさんの力が必要です」。斎藤氏は12日午後、同県加東市での街頭演説で声を張り上げた。会場では数百人の聴衆が斎藤氏を囲み、演説をスマートフォンで撮影していた。
斎藤氏の陣営では無党派層を取り込むため、SNSを積極的に活用している。街頭での活動を地道にX(旧ツイッター)に投稿。フォロワー数は知事を失職した直後の9月末(約7万人)から倍以上の約16万人となった。街頭演説を行うたびに大勢の人が集まり、写真や動画を自身のSNSに投稿する人もいる。陣営関係者は「最後まで力を抜かず、さらに支援の輪を広げたい」と話す。
「空中戦」ばかりではない。斎藤氏が9日に芦屋市内で行った街頭演説には、地元の自民市議が応援に駆けつけ、斎藤氏が支持者と握手したり、写真撮影したりするのを案内した。
斎藤氏は9月、自身のパワハラ疑惑などの内部告発問題で、県議会から全会一致で不信任決議を受けて知事を失職した。自民県議団は知事選で、斎藤氏の応援を禁止した上で、自主投票の方針を決定した。
しかし、明石市議らから「自主投票なのに支援を禁じるのは問題」などと異論が出て、県連が斎藤氏の支援を容認。自民は稲村氏、斎藤氏、新人で前参院議員の清水貴之氏の3人に支援先が分かれる事態となった。
斎藤氏の支援に乗り出す市議らが選挙戦が進むにつれて増えており、ある議員は「『次世代への投資』を訴える斎藤氏が政策的に最も近い」と話す。
一方、稲村氏は、県内の首長との連携を深める戦略を取る。12日には明石市内で街頭演説し、「現場の首長と信頼関係が築けていない県政を、このままにしておけない」と力を込めた。
県市長会は8月、斎藤氏に対して内部告発問題による県政の混乱を早期に収拾するよう求めた。稲村氏の陣営には市長会の首長が応援に駆けつけるケースが目立ち、9日には同県川西市内での街頭演説で、越田謙治郎・同市長が「(稲村氏は)新しい県政をつくってくれる」とエールを送った。稲村氏も立候補表明後、知名度不足が課題だった県北部や西部の自治体に出向き、地元市長らと面会して支持を求めるなどしてきた。
首長以外にも、自民の一部県議や立憲民主党、国民民主党の議員らが自主的に支援するが、陣営は斎藤氏の勢いを警戒する。稲村氏は選挙戦後半、大票田の神戸市や阪神地域などの都市部を中心に活動し、当初は1日数回だった街頭演説を倍に増やした。
陣営幹部は「(斎藤氏に)ここまで迫られるとは思わなかった。支持基盤を固めた上で、無党派層も取り込みたい」と話す。
清水氏は、幅広い支援を得るために日本維新の会を離党して無所属で臨んでおり、自民の神戸市議団から応援を取り付けた。
8日には神戸市内の商店街を自民市議や維新の国会議員らと練り歩き、「みんなで力を合わせ、県をなんとかしなくてはいけない」と支持を求めた。
新人で医師の大沢芳清氏(共産党推薦)は10日、尼崎市内で「県民の暮らしと安心を支える県政に転換する」と呼びかけた。
陣営は反政権票を狙い、自民の支援を受ける3候補を批判する。4日には神戸市で共産の小池晃書記局長が「県政の病を正すことができるのは大沢ドクターだけ」と訴えた。
元稿:讀賣新聞社 主要ニュース 政治 【選挙・兵庫県知事選】 2024年11月13日 12:33:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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