《憂楽帳・12.19》:物語の「その後」
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:《憂楽帳・12.19》:物語の「その後」
今年も鶴岡八幡宮(神奈川県鎌倉市)のイチョウが鮮やかに黄色く染まった。鎌倉の名所だが、14年前の一大事を覚えているだろうか。
2010年3月、樹齢1000年とされる高さ約30メートルの大イチョウは強風で倒れた。鎌倉幕府の三代将軍・源実朝を暗殺した公暁が潜んでいた「隠れ銀杏(いちょう)」として伝えられてきただけに、当時は大きな話題になった。
「再生は厳しい」とみる専門家もいたが、関係者は残った幹を切断して近くに植えた。採取した枝を育苗箱で育てるなど、手を尽くした。倒木直後の1カ月間に、再生を願って記帳に訪れた人は6万人に上った。多くの人の思いが通じたかのように、幼木は高さ8・5メートルまで成長。鶴岡八幡宮の吉田茂穂宮司は「生命力が強かったのだと思う」と目を細める。
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元稿:毎日新聞社 東京夕刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【憂楽帳】 2024年12月19日 13:04:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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