【主張①・11.29】:臨時国会召集 立民は重責自覚し運営を
『漂流する日本の羅針盤を目指して』:【主張①・11.29】:臨時国会召集 立民は重責自覚し運営を
臨時国会が召集された。第2次石破茂内閣の発足後、初の本格的な論戦が行われる。
衆院選で与党が過半数割れし、立憲民主党が議席を大きく伸ばしたため、委員長・審査会長ポストの半数近くを野党が占めた。
衆院憲法審査会で新会長に就任した立憲民主党の枝野幸男会長=13日午後、国会内(春名中撮影)
強調しておきたいのは、国会運営の影響で国政の停滞を招いてはならないということだ。30年前の羽田孜内閣の際も少数与党だった。国会は混乱し、平成6年度予算の成立は同年6月にずれ込んだ。
審議が尽くされたにもかかわらず、採決を引き延ばすような恣意(しい)的な運営は許されない。予算委員長や憲法審査会長などの重要ポストを得た立民は、国民に対し重責を負っていることを忘れてはならない。
予算委で審議する令和6年度補正予算案は政府の総合経済対策の裏付けとなるものである。歳出規模、民間支出分を含めた事業規模はともに昨年の経済対策を上回る。
自民、公明、国民民主の3党は年内の早期成立で合意しているが、需要不足が縮小する中で昨年以上の規模にする必要があるのかなど見極める必要がある。安住淳予算委員長に課せられた責任は重い。
議論の停滞が懸念されるのは憲法審査会だ。枝野幸男審査会長は、これまで憲法改正の動きにブレーキをかけてきた。
憲法への自衛隊明記は改憲に前向きな政党で意見集約が進んでおり、早期実現が求められる。南海トラフ巨大地震などの大規模災害や有事への懸念が高まる中、緊急事態条項の創設も急務だ。
自衛隊明記にも緊急事態条項創設にも、立民は反対しているが、枝野氏は憲法審で積み重ねてきた議論を尊重すべきである。国会は改憲の動きを後退させてはならず、改憲原案の条文化を進めてほしい。
元稿:産経新聞社 朝刊 主要ニュース 社説・解説・コラム 【主張】 2024年11月29日 05:00:00 これは参考資料です。 転載等は各自で判断下さい。
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