今日のニュースは、オスプレイ追加強行配備と消費税増税の時機をめぐって、安倍自公政権応援メッセージが繰り返されました。ここに、麻生副総理・財務大臣のナチス手口学べ発言の本質が具体化されているなと思いました。以下、麻生氏の発言を、その趣旨に沿って並べ替えてみました。麻生副総理・財務大臣は、以下のように、自分の思想を述べています。
…民主主義によって、きちんとした議会で多数を握って選挙で選ばれた安倍自公政権は、国民が選んだんですよ。
今回の自民党憲法改正草案の話も、私どもは狂騒の中、わーっとなったときの中でやってほしくない。憲法改正は静かに、みんなでもう一度考えてください。私たちは、喧々諤々、やりあったが、自民党の部会で怒鳴りあいもなく極めて静かに対応してきた。わーわー騒がないで。本当に、みんないい憲法と、みんな納得して、あの自民党憲法改正草案の憲法は変わっているからね。ぜひ、そういった意味で、僕は民主主義を否定するつもりはまったくありませんが、しかし、私どもは重ねて言いますが、喧噪のなかで決めてほしくない。
ヒトラーは、選挙で選ばれたんだから。ドイツ国民はヒトラーを選んだんですよ。そうして、憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね。
常に、憲法はよくても、そういうことはありうるということですよ。ここはよくよく頭に入れておかないといけないところであって、私どもは、憲法はきちんと改正すべきだとずっと言い続けていますが、その上で、どう運営していくかは、かかって皆さん方が投票する議員の行動であったり、その人たちがもっている見識であったり、矜持であったり、そうしたものが最終的に決めていく。(引用ここまで)
どうでしょうか?この麻生氏の思想をよくよく読むと、日本のマスコミを使って喧騒を起こさせず、選挙で選ばれた国民の投票する議員とか、議員の見識とか、矜持とか、が最終的に決めていくという麻生式民主主義によって政治が運営され、決められていくという手法、すなわちナチスの手口によって、政治を決めていこうとする意図が透けてみえてきます。
以下の記事をヒントに、小泉進次郎氏の思想を検証してみます。
オスプレイ9機 普天間に到着 8月12日 18時36分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130812/t10013724401000.html
アメリカ軍は、先週、沖縄県で起きたヘリコプターの墜落事故を受けて延期していた新型輸送機オスプレイの追加配備を12日再開し、山口県の岩国基地から新たに9機が普天間基地に到着しました。山口県の岩国基地に一時的に駐機していたオスプレイは、12日午前、8機が沖縄県の普天間基地に相次いで到着しました。さらに、午後4時すぎにも1機が着陸し、12日は合わせて9機が新たに配備されました。これで、普天間基地に追加配備される予定のオスプレイは、岩国基地にあと1機が残るのみとなりました。アメリカ軍は、今月3日に追加配備を始め、まず2機を普天間基地に移動させましたが、その直後の今月5日、宜野座村などにまたがるキャンプハンセンで、空軍のヘリコプターが墜落して乗組員1人が死亡した事故を受けて、残りの機体の配備を延期していました。そして、事故から1週間がたった12日、アメリカ軍は追加配備を再開し、残る1機の移動が終われば普天間基地のオスプレイは、去年10月に配備された12機と合わせて24機体制になります。沖縄県内では、オスプレイの追加配備のさなかにアメリカ軍のヘリコプター墜落事故が起きたことを受けて、軍用機に対する安全性への懸念が改めて広がり、事故から1週間での追加配備の再開に反発が一層強まっています。(引用ここまで)
住民の反対運動はまたしても「反発」と表現されました。この反発論は、NHKが一貫して使用している言葉です。19時のニュースについては、掲載され次第、検証してみます。
この強行追加配備に対して、正当化する立場に立つ産経は、小泉新次郎自民党青年局長にトモダチ作戦との関係を長々と喋らせ、正当化論を記事にしています。小泉進次郎氏については、産経の思惑が透けて見えてきます。安倍自公政権の政権投げ出しに不安も持つ産経が、安倍氏の後釜として小泉氏をヨイショする記事として、わざわざ【今週の進次郎】[小泉進次郎]コーナーを設けていると考えるのは考えすぎでしょうか?
そこで、この、いわゆるトモダチ作戦を利用したヘリ墜落免罪論とオスプレイ追加強行配備正当化論を吐く進次郎節を批判・検証してみることにしました。
【今週の進次郎】米軍ヘリ墜落事故でチクリ「トモダチ作戦の功労者だったことも報じてほしい」
2013.8.10 18:00 (1/7ページ)[小泉進次郎] http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130810/stt13081018000004-n1.htm
…党外交・国防合同部会では防衛、外務両省の担当者から米軍基地キャンプ・ハンセン(沖縄県宜野座村など)敷地内での米空軍ヘリコプター墜落事故について説明を受けた。「多くの人の受け止めは、またかということ。ただ、事故のヘリは東日本大震災で捜索救難活動の実績もあるトモダチ作戦の大きな功労者だ」とも強調、事故で犠牲になった隊員に哀悼の意を表し、墜落のみを大騒ぎする一部メディアを牽制した。
と、「墜落のみを大騒ぎする一部メディアを牽制」というのは産経の言い分でもありますが、進次郎氏も持論を炸裂させます。まず沖縄県民や国民の感情に理解を示します。
「沖縄県民のみなさんだけじゃなくて、あのヘリが落ちたらしいという一報が入ったときの多くの私たちの受け止めというのは、やはりまたかというね、そういった印象って少なからずあったと思うんですよね。それを考えたら、やはりね、沖縄の基地負担、これをどうしていくのか。そして危険性の除去、これをしっかりと進めることが何よりも大切でね」
「これから改めて、自民党の抱えている責任というのは重いなあと。まず今は事故の原因も分かってませんから、これは米軍側に対して、特に沖縄県民のみなさんが少しでもご理解いただけるような、丁寧で真摯な対応を政府にはしてもらいたいですね」
次は、本題に入るための県民や国民に対する逆襲・反論・持論の展開に入ります。墜落したヘリは、あの「トモダチ作戦」に参加した部隊のヘリであったことを語るのです。情に訴える手法です。しかも、その部隊の中の1名の兵士が犠牲になったことに対して「哀悼の意を」とヒートアップさせるのです。
この部分だけを読めば、進次郎節には大拍手でしょう!一部では誠心誠意、答弁したと評価された親譲りのワンフレーズを巧に駆使する1面は、ブッシュの違法イラク戦争に協力加担し、また貧困大国ニッポンの大きな要素となった父親がそうであったように、ウソとゴマカシ、ペテン・トリックがあることを強調しておかなければなりません。
「また、同時に、これはマスコミのみなさんからも報じていただきたい部分は、今回事故を起こしたヘリというのは、捜索救難のヘリでね。東日本大震災のときには発災直後に横田から南三陸に行って、南三陸の約200人が避難していた介護施設に上空でホバリングして、そして米軍のハーフの女性の兵士さんがいて、その方が今までヘリに乗って訓練とかもされてない方がね、日本語も話せるということで、ロープで降下して、介護施設の屋上でSOSという文字が書いてあったから上空から毛布とか食料とか水分とか、そういったものを提供して当時の被災地のみなさんにほんとに献身的にやってくれた」
「そういった活動実績もあってね。あのトモダチ作戦の、1つの大きな功労者というか、そういった部隊でもあるので、その部隊の中の1名の方が今回犠牲になって、そしてけが人も出ていることに対しては、やはり哀悼の意を示したいと思いますね」
ここで注意しなければならないことは、米軍兵士の命が失われたことを批判する人はいないということです。だからこそ、命を奪う戦争をなくせ、戦争につながるものは、いっさい否定するのです。このことは強調しておかなければなりません。こうした人間の素朴な感情に依拠したフリをしながら、米軍という戦争装置を承認させるのです。ここがトリックなのです。
進次郎氏が東日本大震災に遭遇した人びとを救った米軍の「トモダチ作戦」に参加した部隊の兵士のうち1名の米軍兵士への哀悼を強調するのであれば、沖縄戦で奪われた県民の命と沖縄の文化や財産、土地、戦後の米軍基地があるがゆえに奪われてきた命や財産・文化などについて、どのように秤にかけていくのか、同様に語らねばなりません。デタラメと言われても仕方ありません。トリックと言わなければなりません。
「沖縄の基地負担、これをどうしていくのか。そして危険性の除去、これをしっかりと進めることが何よりも大切」「沖縄県民のみなさんが少しでも(事故の原因に)ご理解いただけるような、丁寧で真摯な対応を政府にはしてもらいたい」ということは、進次郎氏に言わせれば、「基地負担」の「軽減」策として「危険性の除去」をするから「基地の存在」を認めろということにほかなりません。基地の危険性と命の保障と安全安心は両立しないのではないでしょうか?
「基地の存在」そのものを認めておいて「基地の危険除去」と「負担軽減」は可能でしょうか?沖縄の戦後の歴史を見れば、どうでしょうか?そのような言葉は信用されるでしょうか?国民の生命財産を守るための軍隊が、国民の命と安全を奪い、安心を脅かすことは、絶対にあってはならないことです。しかし、進次郎氏は、キチンと自己弁護の言葉を用意しているのです。ここに最大のゴマカシとウソ、ペテンとトリックが浮き彫りになるのです。以下をお読みください。
「これはどんなヘリでも、また私たちが運転している自動車でも、事故というのは可能性をゼロにできないからこそ、安全に対してどういう対策を講じているか。そして日頃からの訓練等が必要だと思うんですよね。今回墜落したHH60というヘリが自衛隊でも改良型で運用されていて、今まで大きくその安全性が疑問を持たれたという報道は、私が知る限りでは今のところないので。しかしながら、事故が起きてしまったことは事実ですから、その起きた事故に対して何が原因だったのか。それは情報をしっかり米軍から与えてもらって、同じような事故が起きないように万全の対策を講じると。これは当然のことだと思います」
軍隊の人殺し兵器と生活必需品としての道具の事故を一緒に論ずるところに、大きな問題があります。「自衛隊でも改良型で運用されてい」る「HH60というヘリ」について「大きくその安全性が疑問を持たれたという報道」が「私が知る限りでは今のところない」というのは、なくて当たり前のことなのです。しかし、逆に言えば、そういうヘリでも墜落したのです。そこに県民が不安と不信を抱くのは当然です。しかも、今回は、たまたま民家・市街地ではなかった。9年前の沖縄国際大学に墜落した時も、たまたま人命を失うことはなかった。ある意味ラッキーだったのです。このような事実を無視して、「大丈夫」論は、ある種の「安全神話」論というべきものです。
結局、進次郎氏の言いたいことは、「安全保障や日本の平和」「いざ、何かあったときの有事のため」と、曖昧な、抽象的な言葉でゴマカスのです。「安全保障」や「日本の平和」にとって「軍隊」「基地」が本当に必要かどうか、そのことを解明も、具体化も語らず、軍事力による「安全保障」論、「日本の平和」論を語るのです。ここに最大のウソとゴマカシ、ペテン、トリックがあるのです。
そもそも、軍隊など、戦争につながる装置がなくても「安全」を「保障」できる手立てを考えるのが政治家の本来の仕事、国会議員の、また政府の務めです。「日本の平和」についても同様です。しかも、軍隊があるがゆえに、県民の「安全」が「保障」されていないのです。更に言えば、沖縄の「平和」が脅かされているのです。
この矛盾を解決するためには、政治の資質と力量が試されているのですが、進次郎氏は「安全保障や日本の平和」「いざ何かあったときの有事のために」「日本にHH60やオスプレイが必要」だ、「そういった説明も日頃からしっかりしていくことも国会議員の、また政府の務めだ」とゴマカシてしまうのです。
「いくらね、やはりオスプレイとこのHH60は運用主体も違う。そしてヘリの型も違う。そういった事実はあったとはいえ、やはりヘリというね、上空を飛ぶものが落ちたということに関しては同じような不安を持つというのは当然のことだと思いますから、これはしっかりと説明を尽くして、なぜね、日本にHH60やオスプレイが必要なのか。安全保障や日本の平和、いざ何かあったときの有事のためにね、そういった説明も日頃からしっかりしていくことも国会議員の、また政府の務めだと思いますね」
こうしたゴマカシの最大の要因、前提は「日米同盟」です。進次郎氏自身が「日米同盟」と「日米関係」をイコールで結びつけることで、思考停止に陥っていることが判ります。この思想を前提に、全ての事実が組み立てられているのです。進次郎氏だけではなく、日本国民総体が、今や日米同盟=日米関係という思考停止に陥っているのではないでしょうか。とりわけマスコミに、その傾向は顕著です。日々垂れ流される情報に、この思考停止情報があることを強調しておかなければなりません
これは戦前においては、「天皇は神様」論に匹敵する思考停止脳と言えます。「日米関係」を発展させていくためには、何も「日米同盟」はなくても大丈夫です。因みにアメリカ国民に「日米同盟」の必要性をアンケートしてみれば明瞭です。アメリカ国民は、「日米同盟」の存在をどれだけ把握しているか、です。また日本国民が、「日米同盟」の条文を読んだことがあるか、日米地位協定を呼んだことがあるか、或いは日米地位協定とは何か、について、どれだけの国民が、基礎的基本的知識を有しているか、大いに疑問です。
しかし、そうした状況にあっても、「日米同盟」=「日米関係」と言われると、「そうだよね」となるのです。その理由は、戦後アメリカ文化が輸入されてくるなかで、日本国民のなかにアメリカ脳が形成されてきたからです。野球用語の「ナイター」に象徴的ですし、最近では「アゲインスト」「アウエイ」など日本語化している「英語」というよりか、「米語」が氾濫する日本社会を見れば明瞭です。ここに、麻生式民主主義論をみることができるのです。
更に言えば、ここに日米軍事同盟廃棄論を入り込ませない思考回路があるのです。これは日米同盟「対等」論を主張し、中国との関係を強調した民主党政権が日米軍事同盟深化派から日米同盟を壊すもの、日米関係の信頼関係をないがしろにする、壊す、というバッシングを受け、降参したことに象徴的です。民主党政権への交代後の安倍自公勢力と安倍自公政権への移行後の安倍首相の言葉を見れば明瞭です。
これだけ、アメリカ国内では飛ばせないオスプレイや砲撃演習、米軍機の飛行高度違反など、その従属性は目に余るものがあるにもかかわらず、アメリカにものを言えない日本国政府、アメリカ卑屈勢力のダラシナさには、呆れるばかりです。戦前においては鬼畜米英などと叫んで大東亜戦争を正当化していたのに、その大東亜戦争を正当化する産経などは、日米同盟神話論なのです。呆れるというか、その思想的無節操さに恥ずかしさを感じないというのも、極めて不道徳的です
とりわけ、進次郎氏に至っては、違法のイラク戦争に協力加担した父親の政治的・経済的。道徳的・憲法的責任について、いっさい語ることもしていないのですから、それだけでも政治家失格と言えます。どれだけのイラク人が殺されたか、どれだけのアメリカ兵が殺されなければならなかったか、彼らに「哀悼の意」を表したという話は聞いたことがありません。もし表明したということであれば、その責任まで自己追及してほしいものです。それは進次郎氏自身の人間的良心の表明でもあるからです。さもなければ、どんな美辞麗句も無味乾燥なものとなるでしょう。
その理由は、愛国者の邪論の記事が、このことを告発し、検証し、対案を提示する内容で書かれていますので、ご覧いただければと思います。
「これは、日米同盟、日米関係というのはずっとつないできた大きな太い信頼と絆がありますから、今回の発生してしまった事故に対してもそういった今までの信頼をベースにした真摯な対応をしていただけると、そう信じています」
6.23は沖縄の「慰霊」を考える日だからこそ日米軍事同盟廃棄を考え日本の独立をめざす日としなければ! 2013-06-23 19:18:47
6.23慰霊の日のもう一つの視点、日米軍事同盟第10条を考え独立を考える日!大西照雄氏を受け継ぐ! 2013-06-23 19:46:29
次は、米軍のトモダチ作戦が、新次郎氏の言うような作戦であったかどうか、検証してみたいと思います。 つづく