愛国者の邪論

日々の生活のなかで、アレ?と思うことを書いていきます。おじさんも居ても立っても居られんと小さき声を今あげんとす

富士総合火力演習・似非尖閣奪還作戦にみる日米軍事同盟深化・憲法改悪の手口=パフォーマンスに渇!

2013-08-26 | 日記

前号の記事で富士総合火力演習の問題点を記事にしました。ここでは、島嶼奪還作戦のためとのフレコミのウソとトリックについて、考えてみました。愛国者の邪論は、軍事専門家ではありません。以下は、あくまで愛国者の邪論の「邪論」です。 

まず、想定です。NHKをはじめ全国紙は、以下のように演習の位置づけを報道しました。そこで、オカシイ!と思いました。それは、

1.まず、相手の部隊敵部隊離島に攻めてくる敵・離島の奪還・離島への攻撃・離島防衛・洋上から島に押し寄せる艦艇・離島防衛作戦・離島に上陸した敵・離島奪還などと、その表現がバラバラだということです。

2.尖閣諸島か、或いは与那国島とか沖縄本島とか、本当周辺の島々に「敵」が攻めてくるという場合、どのように想定できるか、です。

(1)中国艦船が大挙して攻めてくる場合、艦船の種類は?

(2)中国艦船が大挙して攻めてきて、領海を侵犯された場合、領海線で戦う?

(3)中国艦船が大挙して攻めてきて、尖閣・沖縄本島・本当周辺の島々に上陸を許してしまった場合?

3.以上3つの想定には、事前の前提があります。

(1)中国軍が大挙して攻めてくるのは何故かという、戦争の要因が考えられなければなりません。事件で言えば、「動機」です。

(2)「万が一」攻めてくる場合、攻めてくるまでの間に、どのような手を打つか、中国国民や中国成府への外交交渉や国際社会に何を訴えるのか、です。

(3)軍事的対立の発生を前提とするのであれば、どのような予算を組むかです。弾や補給・人員は国民が負担するのです!

(4)武力紛争を前提とするのであれば、中国における日本の資産、日本における中国の資産はどうするのかです。その際中国に移転している日本の工場や資本・労働者はどうするのか、です。

(5)死者や負傷者が出ることを想定しておかなければなりません。その対応は?

(6)島々の攻防戦の後の事態、すなわち、武力紛争の拡大とその後の決着の仕方、決着後の日中両政府と国民の感情、経済交流などのあり方を想定しておかなければなりません。

(7)日米軍事同盟が適用されることは当然です。その場合、米中全面戦争の可能性も出てきます。中国を支持する国々とアメリカを支持する国々との関係などを踏まえると、国際的問題となるでしょう。

(8)ということは、日本本土の米軍基地への攻撃を含めて本土攻撃は当然のこととなります。

(9)日米中の戦争となれば、どこまで戦争を継続するか、です。どの段階で戦争を中止するか、です。

(10)或いは、日中武力紛争にアメリカは巻き込まれたくないという態度を取るかもしれません。

4.中国の軍事力の行使を前提とした日本とアメリカの軍事力の対応が問題となりますが、富士総合火力演習の内容を見ると、使用した兵器のデタラメさが浮き彫りになります。

(1)10式戦車・90式戦車74式戦車74式戦車96式装輪装甲車?などは、尖閣諸島や沖縄本島周辺の島々で使えるのか、です。

(2)99式自走155mmりゅう弾砲も然りです。

(3)12式地対艦誘導弾も同様です。

(4)対戦車ヘリコプター隊・AH-1 コブラなどは使えるでしょうか?中国が戦車を持ち込むことが前提です。

(5)最後に、尖閣諸島の写真と地図集を見れば、富士山の裾野における演習が如何にデタラメか、判ります

5.デタラメの「総合火力演習」の政治的意図は何かです。

(1)政治的・軍事的パフォーマンスが中心です。

(2)中国「脅威」論を煽り、安倍自公政権の正当性を強調する。

(3)日米軍事同盟深化論、日米共同作戦を具体化する。

(4)「防衛計画の大綱(防衛大綱)見直しの中間報告」の具体化としての「水陸両用(海兵隊的)機能の確保」(毎日)への宣伝効果。

(5)対中防衛に活躍する自衛隊を国民に宣伝。

(6)軍事力強化の強調によって自民党の改憲案への討議と支持の枠内に国民を巻き込む。

(7)最大のネライは、マスコミを使った宣伝効果。

6.今回の島嶼作戦は、過去の歴史から学ばない軍事論のみの島嶼「防衛」作戦のデタラメさを改めて浮き彫りにしました。

(1)アッツ島の戦い  

(2)アッツ島玉砕戦:山崎保代大佐への玉砕命令 鳥飼行博研究室

(3)硫黄島の戦い

(4)新聞と嘘 - 硫黄島の戦い

(5)グアムの戦い (1941年)

(6)フォークランド紛争

(7)島嶼防衛の際の補給・兵站、しかも中国本土との距離との関係、島嶼作戦の軍事戦略と戦術の土台にある政治・経済・文化・思想戦略との関係がほとんど語られていません。

7.尖閣に対して対応している思想と論理を竹島に適用しないのは何故か。

(1)日本が実行支配している尖閣諸島と南西諸島を中国の軍事占領から、その奪還を含めて防衛するというフレコミで軍備・軍事強化を正当化している安倍自公政権ですが、そうであるならば、実効支配を許している竹島は、軍事力で奪還しないのか?です。

(2)中国に対して主張している思想と論理は、大韓民国には適用しないのか、です。勿論、大韓民国は中華人民共和国と違って自由と民主主義という共通の価値観を共有する国家というフレコミがあることは承知しているのですが、安倍首相の主張する「国益」を踏まえるのであれば、中国の尖閣に対する対応とは大きく異なって、日本の領土である竹島に軍隊を派遣して「実行支配」している大韓民国に対して、軍事力を使って奪還しないのは何故か、です。

(3)別に煽るつもりはありませんが、尖閣に対して、盛んに上陸などを試みている日本の「愛国者」たちは、竹島には上陸作戦はしないのか、です。

8.尖閣も竹島も、近代以降の歴史は別として、近代の国際法に準拠して、その歴史的根拠を検証すべきです。それは単に領土の支配の有無だけの問題ではありません。「向こう三軒両隣」思想の具体化です。日本というか、私たちの住む、この列島においては、2000年の歴史を大陸と半島と密接に結びつきながら発展してきたという事実をどのように考え、発展させていくか、です。

歴史の流れに即した友好と連帯、発展を踏まえた思想と論理こそ、日中韓朝国民生活の豊かな発展を保障していくことでしょう。これこそが日本国憲法思想の具体化です。

 以下は、富士総合火力演習の性格を表現した日本語一覧です。

NHK 演習は去年に続き、相手の部が海上から離島に侵攻し、陸海空の自衛隊が共同で対処することを想定して行われました。
時事 離島防衛などを想定した統合訓練

産経 敵部隊の離島侵攻を想定し、陸海空の3自衛隊が統合作戦で敵を制圧、奪還する一連の流れを演習・離島侵攻に対する制圧・奪還作戦を披露

読売 離島に攻めてくる敵を迎え撃つ想定での訓練

毎日 防衛省は離島の奪還を念頭に、防衛計画の大綱(防衛大綱)見直しの中間報告で、「水陸両用(海兵隊的)機能の確保」

日経 離島への攻撃を受けたとのシナリオで実施

朝日 離島防衛を想定し、洋上から島に押し寄せる艦艇を地対艦ミサイルで狙ったり、上陸部隊を最新鋭の10式戦車などで迎え撃ったりする様子が公開された。

東京 陸海空3自衛隊が連携した離島防衛作戦の際に展開する最新鋭の10式戦車や迫撃砲からの射撃を約2万8千人の観衆に披露した。演習は離島に上陸した敵を排除するとの想定。雨や霧による悪天候で、航空機やヘリコプターを使うプログラムは大半が取りやめになったが、沖縄県・尖閣諸島をめぐる中国との緊張関係を背景に防衛省が進める離島防衛強化をアピール(引用ここまで

毎日 離島奪還の訓練(引用ここまで 

それでは、前号では掲載しなかった部分を掲載しておきます。

世界遺産登録後初めて富士演習 陸自2013年8月26日

 http://www.asahi.com/shimen/articles/TKY201308250437.html

 陸上自衛隊による国内最大級の実弾射撃演習「富士総合火力演習」が25日、東富士演習場(静岡県御殿場市など)であり、陸自富士教導団を中心とする約2300人の隊員、戦車・装甲車など約90両、戦闘ヘリなど航空機約20機、大砲約50門が参加した。富士山が世界遺産に登録されて以来、初めての演習。陸…(つづく) (引用ここまで

富士のふもとで実弾射撃演習 陸自、離島防衛を想定2013年8月25日18時31分

http://www.asahi.com/national/update/0825/TKY201308250061.html

 

【動画】陸上自衛隊富士総合火力演習=仙波理撮影

国内最大規模の実弾射撃が行われた陸上自衛隊の「富士総合火力演習」=25日、静岡県の東富士演習場、仙波理撮影

陸上自衛隊の「富士総合火力演習」で、一斉砲撃する最新鋭の10式戦車=25日午前、静岡県の東富士演習場、仙波理撮影

国内最大規模の実弾射撃が行われた陸上自衛隊の「富士総合火力演習」=25日午前、静岡県の東富士演習場、仙波理撮影

実弾射撃をする陸上自衛隊最新鋭の10式戦車=25日午前、静岡県の東富士演習場、仙波理撮影

陸上自衛隊最新鋭の対地攻撃用ヘリ「AH-64D」。「アパッチ」の通称で知られる=25日午前、静岡県の東富士演習場、仙波理撮影

 

 陸上自衛隊による国内最大級の実弾射撃演習「富士総合火力演習」が25日、東富士演習場(静岡県御殿場市など)であり、陸自富士教導団を中心とする約2300人の隊員、戦車・装甲車など約90両、戦闘ヘリなど航空機約20機、大砲約50門が参加した。

富士山、世界遺産に

 離島防衛を想定し、洋上から島に押し寄せる艦艇を地対艦ミサイルで狙ったり、上陸部隊を最新鋭の10式戦車などで迎え撃ったりする様子が公開された。

 富士山世界遺産に登録されて以来、初めての演習。陸自によると、世界遺産登録にあたって関係機関が調整し、東富士演習場など自衛隊の演習場や駐屯地は「保全管理区域」に指定された。国や自治体が主体的に管理して景観を損なわないようにするが、自衛隊の訓練などは影響を受けないという。

関連リンク

動画ページ

島しょ部侵攻想定 陸自が実弾射撃訓練 静岡(8/21)引用ここまで 

離島防衛強化をアピール 陸自の富士総合火力演習 2013年8月25日 17時44分

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2013082501001378.html

富士総合火力演習で実弾射撃訓練をする陸上自衛隊の10式戦車=25日、静岡県の東富士演習場

 陸上自衛隊で国内最大規模の実弾射撃訓練「富士総合火力演習」が25日、静岡県の東富士演習場であり、陸海空3自衛隊が連携した離島防衛作戦の際に展開する最新鋭の10式戦車や迫撃砲からの射撃を約2万8千人の観衆に披露した。演習は離島に上陸した敵を排除するとの想定。雨や霧による悪天候で、航空機やヘリコプターを使うプログラムは大半が取りやめになったが、沖縄県・尖閣諸島をめぐる中国との緊張関係を背景に防衛省が進める離島防衛強化をアピールした。(共同)(引用ここまで 

陸自:大音響と閃光 国内最大規模、総合火力演習始まる−−東富士 /静岡 毎日新聞 2013年08月21日 地方版

http://mainichi.jp/area/shizuoka/news/20130821ddlk22040152000c.html

島に上陸した敵を自衛隊が撃退するという設定で行われた演習

拡大写真

 陸上自衛隊の国内最大規模の実弾射撃訓練「富士総合火力演習」が20日、東富士演習場(御殿場市など)で始まった。離島に上陸した敵を陸海空の3自衛隊が統合して撃退するという昨年同様の設定の演習もあり、初日の昼は招待者ら約1万2380人が見守った。 演習では、タッチパネル式画面を通じて互いの情報が共有できる最新式の10式戦車が攻撃目標を分担しながら攻撃するネットワーク射撃が初めて披露された。 離島奪還の訓練では海上自衛隊のP3C哨戒機や航空自衛隊のF2戦闘機も加わった。迫撃砲や戦車が大音響と閃光(せんこう)、白煙を上げて砲弾を撃ち、目標に命中し土煙が上がると観客からはどよめきが起こった。 昨年並みの約2400人の隊員が参加。戦車や装甲車約80両、大砲約40門、航空機25機が集結した。演習の4日間で使われる弾薬は約44トンで約3億5000万円相当という。【石川宏】(引用ここまで

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悲惨隠蔽社会と富士火力演習参加に沸く国民はどれだけ「ゲン」の悲惨を想像できるか!悲惨に学べ!

2013-08-26 | 日記

大人気の富士火力演習が行われました。昨年と同様に、戦車など使えないはずの尖閣奪還作戦の政治的パフォーマンスでした。呆れました。こんな時、あの北朝鮮のミサイル発射の際に登場する軍事専門家たちを登場させ、その茶番を解説させたらどうか、と願っていましたが、そのような解説はなかったようです。ここにナチスの手口参加団体としての日本のマスコミの立ち居地が浮き彫りになりました。

もう一つ。『はだしのゲン』の閲覧を制限した松江市教育委員会の特殊な考え方を踏まえると、こうした火力演習に子どもを参加させることは、発達段階からみて、悲惨が見えないので、問題なしということになるということでしょう。事実、子ども連れの大人が参加していることは、かつて参加し、ビデオを購入したことのある愛国者の邪論にとって、武器を手にたたかう自衛隊員の育成が始まっていることを実感したものです。

それにしても、90式戦車砲・155ミリりゅう弾砲から発射される轟音、対戦車ヘリ・コブラから発射される機関砲と落ちる薬きょうなど、度肝を抜くものばかりです。それらの弾の行方には人間がいることを、どれだけの参加者が想像できているか、思います。会場には、特殊スクリーンが設置されていますので、それぞれの的にカメラを設置し、弾が、的=カメラに向かって飛んでくる様を実況中継してほしいものです。これぞ体験学習そのものだからです。

兵器の後ろから、的に向かって発射される場面を「安全ゾーン」の観客席から観ている参加者は、音だけを聞いているだけならば、まるで花火観戦か、或いはスポーツ観戦者のようです。しかも自衛隊員の解説つきです。参加者も、そうした気分で観ているのではないでしょうか。これが人殺し兵器とは思わないのだと思います。或いは、「日本を攻めてくる敵」だから、「当たり前」「しょうがない」と思っているのでしょうか。

もう一つあります。これらの弾や兵器は、国民の税金で購入されていることです。実弾だけで3億から4億、これを使う口実は中国・敵・相手国から島嶼を守るためというものです。これで国民は納得してしまうのです。「消費税を上げる前に無駄を削れ」「公務員や議員を減らせ」「無駄遣いはするな」などという国民が、これについては、無駄遣いとは思わないのです。

しかも、これらの実弾が世界遺産となった富士山に向かって撃ち込まれているのです。富士登山に入山料を取る理由は、富士山を守るということが、その理由だったように思います。この演習によって砲弾を撃ち込むことは、富士山の環境には関係ないのでしょうか。しかも、米軍も、日常的に砲弾発射演習をしているのです。こうした視点に参加者と防衛省と米軍が立っているとは思えません。

こうした火力演習が毎年繰り返されてきました。しかも今年は参加者が増えたとあります。しかし、この演習による「悲惨」隠しのネライが何であるか、国民、とりわけ子どもにどのような影響を与えていくか、『はだしのゲン』の閲覧を制限した松江市教育委員会だけではなく、それに理解を示した文部科学省は考えておくべきです。ま、考えないでしょうが…・

それにしても、今や、この火力演習に直接参加しなくても映像は、自衛隊を検索すれば観ることができるのですから、発達段階などは関係なくどの子どもでもみることができます。

富士総合火力演習とは?http://www.mod.go.jp/gsdf/event/fire_power/

今年も、総合火力演習のライブ映像配信を予定しております。

USTREAMニコニコ生放送ひかりTVの3媒体にて配信されますので、どうぞご覧下さい。

詳細については、「映像配信」をご確認下さい。

防衛省・陸上自衛隊HP http://www.mod.go.jp/gsdf

憲法の平和主義とは相容れない事態が幅を利かせているのです。だからこそ、この弾が撃たれる側の映像も公平に観ることができるようにする必要があるでしょう。蜂の巣になる瞬間までの映像、蜂の巣になった的を、子どもにきちんと見せることが必要でしょう。痛みを与える側からばかりでなく、痛みを感じる側からも、その痛みが実感できるような仕組みが必要でしょう。これはいじめる側だけでなく、いじめられる側の気持ちを理解するうえでも必要なことでしょう。加害者と被害者の位置の理解です。 

そこで、いくつか、検索してみました。ご覧ください。

ライフルで電球やバナナを撃ち抜く瞬間! | ロケットニュース24

拳銃で頭を撃ちぬいたら・・・ どうなりますか? - Yahoo!知恵袋

マッハ5の弾丸で厚さ3cmの鉄板を打ち抜き、その後7kmも飛ばしてしまう ...

富士総合火力演習 2012 (前段演習編) - 酔人日月抄

サイパン島の怒号

では、次に記事をご覧ください。マンガの威力は抜群です!だからこそ、戦争の悲惨を描いた『はだしのゲン』の閲覧は制限したのでしょう。以下の記事は、そのことを裏付けています。

「ガルパン」人気で11万人超! 自衛隊富士火力演習に応募殺到 “戦車萌え”で町おこし、国防への関心まで!? 2013.8.19 23:35 (1/2ページ)[自衛隊 http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130819/plc13081923390008-n1.htm

DVD「よくわかる!陸上自衛隊」で紹介された10式戦車

 25日に行われる陸上自衛隊の実弾射撃訓練「富士総合火力演習」の一般見学の応募者数が11万人以上で過去最多になったことが19日、分かった。牽引(けんいん)役は戦車人気で、起爆剤となったのは戦車で戦う女子高生を描いたアニメ。戦車を紹介する教養DVDも異例の売れ行きを記録している。

 富士総合火力演習は東富士演習場(静岡県御殿場市など)で開催され、戦車やヘリが実弾射撃を行う。

 今回は一般見学用の5875人の入場券に約11万6千人が応募し昨年の約8万7千人から急増、倍率は14・8倍から19・7倍に。陸上幕僚監部広報室は「戦車人気の影響」と分析する。

 火付け役はアニメ「ガールズ&パンツァー(ガルパン)」。陸自最新の「10(ひとまる)式戦車」が登場し、女子高生が戦車を使った武道「戦車道」を学ぶストーリーで、昨年10月から今年3月までのBS放映で人気が広がった。

 アニメをきっかけに戦車も脚光を浴びた。陸自が制作協力し、10式を紹介するDVD「よくわかる!陸上自衛隊~陸の王者!日本を守る戦車の歴史~」が5月に発売されると、1週間で1万5千枚以上売れ、オリコンの週間ランキングで総合首位に。カルチャー・教養ジャンルのトップ獲得は平成11年のランキング発表開始以来初めてだった。

町おこしという波及効果も生んだ。ガルパンの舞台は茨城県大洗町で、ガルパンでは商店や街並みも描かれているため、実際に足を運ぶファンが急増した。

 同町が7月13~15日に主催したイベントに10式を動員すると、昨年の5倍の約3万2千人が訪れる人気ぶり。東京電力福島第1原発事故の風評被害などで観光客数が落ち込む中、同町は「ガルパンの『聖地』という観光資源は復興に寄与している」と歓迎する。

 防衛産業も活気づく。動画サイト「ニコニコ動画」が4月に幕張メッセ(千葉市)で主催した「ニコニコ超会議2」に陸自は10式を出展。10式を開発した防衛産業担当者による異例のトークショーも開き、多くの来場者が耳を傾けた。

 陸幕広報室長の大塚裕治1佐は「自衛隊と防衛産業は車の両輪。実際に見て聞いて触れて、どんな装備で日本を守るか感じてもらえれば」と話す。国防への関心も高めてもらうため、陸自ホームページでは7月2日から離島侵攻などでの戦い方を紹介する動画を公開している。

 富士総合火力演習 陸自による国内最大規模の実弾射撃訓練で昭和36年から毎年開催。昨年は隊員約2400人と戦闘車両約80両、航空機約30機の陸自装備に加え海自のP3C哨戒機、空自のF2戦闘機も参加し、離島侵攻に対する制圧・奪還作戦を披露した。(引用ここまで 

以下、火力演習を報道した記事です。どのような視点で、どのような日本語を使って報道されているか、そのスリカエトリックに注目しながらご覧ください。

自衛隊 離島防衛想定の大規模演習  8月25日 16時18分

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130825/t10014015911000.html

陸上自衛隊が年に一度行っている大規模な実弾射撃の演習が静岡県の演習場で公開されました。
離島の防衛態勢の強化に向けた検討が進む中、演習は、去年に続き、離島が攻撃を受けたことを想定して行われました。

「富士総合火力演習」は、静岡県の東富士演習場で毎年行われている自衛隊では最大規模の実弾射撃の演習で、戦車などおよそ90両の車両と対戦車ヘリコプターなどが参加しました。演習は去年に続き、相手の部隊が海上から離島に侵攻し、陸海空の自衛隊が共同で対処することを想定して行われました。航空自衛隊の戦闘機などは天候不良のため参加しませんでしたが、陸上自衛隊の部隊が、地雷を処理するロケット弾を発射する車両や最新鋭の10式戦車で射撃訓練を行いました。防衛省では、防衛力整備の指針となる「防衛計画の大綱」の見直しを巡り、離島の防衛態勢の強化に向けた部隊の充実・強化の検討などを盛り込んだ中間報告をまとめています。25日の演習も、自衛隊とアメリカ軍が共同で行った上陸訓練の映像が会場で紹介されるなど、離島の防衛に対する取り組みを前面に打ち出した形となりました。(引用ここまで 

総合火力演習を公開=国内最大、離島防衛想定-自衛隊(2013/08/25-15:52)

http://www.jiji.com/jc/zc?k=201308/2013082500101&rel=j&g=pol&relid=1_4

東富士演習場で25日に一般公開された、国内最大規模となる陸上自衛隊の実弾射撃訓練「富士総合火力演習」。陸海空3自衛隊の隊員約2300人が参加。来場者を前に、戦車・装甲車が砲弾を次々と撃ち込むなど、訓練の成果を示した=25日午前、静岡県御殿場市の東富士演習場

 国内最大規模となる陸上自衛隊の実弾射撃訓練「富士総合火力演習」が25日、東富士演習場(静岡県御殿場市など)で一般公開された。離島防衛などを想定した統合訓練で、約2万8000人の来場者を前に訓練の成果を示した。 演習には陸海空3自衛隊の隊員約2300人が参加し、戦車・装甲車約90両、航空機約20機などを使用。敵が島しょ部に侵攻したとのシナリオでは、最新式の10式戦車が敵情報の共有システムを使い、富士山麓に砲弾を次々と撃ち込んだ。 富士総合火力演習は1961年に始まり、66年以降は一般公開されている。この日は、小野寺五典防衛相も視察に訪れ、島しょ防衛の重要性を訴えるビデオなども上映された。(引用ここまで 

島嶼防衛想定の陸自火力演習始まる 2013.8.24 21:13 [自衛隊

http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130824/plc13082421140013-n1.htm

陸上自衛隊の実弾射撃訓練「富士総合火力演習」の教育演習で砲撃する90式戦車=24日午前、静岡県、東富士演習場(酒巻俊介撮影)

 陸上自衛隊による国内最大規模の実弾射撃訓練「富士総合火力演習」が24日、東富士演習場(静岡県御殿場市など)で始まり、報道陣に公開された。昨年に続き「島嶼(とうしょ)防衛」がテーマ。敵部隊の離島侵攻を想定し、陸海空の3自衛隊が統合作戦で敵を制圧奪還する一連の流れを演習した。 演習には人員約2300人、戦車・装甲車約90両や海自のP3C哨戒機も参加。最新鋭の10式戦車などが轟音(ごうおん)とともに標的を正確に撃破し、日ごろの鍛錬の成果を示した。一般公開は25日。(引用ここまで

陸自実弾演習公開、離島での迎撃訓練も(2013年8月25日19時30分  読売新聞)

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20130825-OYT1T00517.htm?from=ylist

演習で射撃する戦車

 陸上自衛隊で最大規模の実弾訓練「総合火力演習」が25日、東富士演習場(静岡県)で一般公開された。尖閣諸島(沖縄県)など南西諸島の防衛強化の必要性が高まっており、離島に攻めてくる敵を迎え撃つ想定での訓練も盛り込まれた。 演習には、隊員約2300人、最新式の「10式戦車」などの戦車や装甲車約90両、戦闘ヘリコプターなどが参加し、見物客約2万8000人が訪れた。陸自では今回、約44トン(約3・5億円分)の実弾を準備したという。(引用ここまで 

離島防衛想定し総合火力演習 陸自東富士演習場  2013/8/25 18:53 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS2501I_V20C13A8PE8000/

 陸海空自衛隊が参加する大規模な実弾射撃訓練「富士総合火力演習」が25日、静岡県の陸上自衛隊東富士演習場で離島への攻撃を受けたとのシナリオで実施された。自衛隊員約2300人、戦車や装甲車約90両、実弾約44トン(3億5千万円相当)の態勢で、陸海空の統合運用での対処を想定。小野寺五典防衛相や岩崎茂統合幕僚長も視察した。 離島防衛に重点を置いたのは昨年に続き2回目。「日本の島しょ部に侵攻する敵を洋上、内陸部で撃破するシナリオ」とし、尖閣諸島周辺などで中国が活動を広げるのをけん制する狙い。最新の10式戦車などが標的を撃ったが、雨や霧で戦闘機やヘリコプターの演習は大半が中止となった。 25日の演習は一般公開され、観衆は約2万8000人。見学の倍率は19.7倍で、昨年の14.8倍よりも関心が高まった。引用ここまで

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