とんでもないニュースが飛び込んできました。日本は国際法に違反して断行されたイラク戦争の総括さえままならないまま、アメリカの軍事行動を認めることはできないでしょう。この軍事行動を容認すれば、同じ過ちを繰り返すことになります。国際社会の憲兵ではないアメリカの単独軍事行動を再度認めることになれば、国際社会における立ち居地はどうなるでしょうか?憲法の平和主義を掲げる日本の「平和外交」は完全に破綻することになります。しかも、戦争責任問題を曖昧にしたまま、憲法を変えていこうとしている安倍自公政権です。
万が一、アメリカ軍が攻撃された場合、集団的自衛権の行使をめざす安倍自公政権は、シリア攻撃に参戦することになります。そうした状況下にあることを確認しておくべきです。
それにしても、今日までシリア問題が解決されないまま、多くの民衆が殺害されてきたことは大問題です。この最大の問題は大国の思惑が最大の障害となっていたことは明らかです。日米軍事同盟を結ぶ日本が、曖昧にしていたことも問題です。今こそ日本国憲法の平和主義を生かしてやるべきことは何か、そのことを追求すべきです。
それは国連のなかで、国連監視団だけでなく、中露を含めた国際監視団を編成してシリアに入ること、シリア政府と反政府側と接触をして、武力行使の現状を把握し、和平に向けた約束を取り付けることでしょう。その基本は非暴力です。国際社会が一致して、この非暴力で一致してシリア政府にさまざまな「圧力」を加えることです。同様に反政府側にもこの原則で政府と相対することを提案すべきです。そのためにも、諸外国の武器供与はやめるべきです。
この問題解決の基本は民主的手続きを踏むことで政権交代乃至民主的政権運営を約束させることです。そのための国際社会の「圧力」と「孤立化」を強調していくことです。そのために日本は先頭にたつべきです。それこそが憲法を生かした自主的外交です。
米 シリアへの軍事行動を視野に調整加速 8月28日 11時37分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130828/t10014094951000.html
アメリカのオバマ大統領は、内戦が続くシリアで、アサド政権が化学兵器を使ったという見方を強め、軍事行動を含む厳しい措置を検討しており、最終的な判断に向けて同盟国や議会との調整を加速させています。シリアの首都ダマスカス郊外で化学兵器が使われ、数百人が死亡したとされる問題でオバマ大統領は、アサド政権による攻撃だったという見方を強め、軍事行動を含む厳しい措置を検討しています。オバマ大統領は27日、イギリスのキャメロン首相と2度目の電話会談をしたほか、カナダのハーパー首相とも電話で会談し、対応を協議しました。また、オバマ政権は議会上院のレビン軍事委員長に対し、同盟国との協議内容などについて説明しており、今後の対応について国内外の調整を加速させています。また、フランス政府は28日に国防会議を開くほか、イギリス政府も28日に国家安全保障会議を開き、翌29日に議会を招集する予定です。アメリカの一部のメディアは、アメリカ軍が、数日から数週間以内に、シリアに対してミサイル攻撃に踏み切る可能性があると伝えています。アメリカ政府は、情報機関によるシリアの化学兵器の問題に関する分析結果を今週中にも公表する考えで、オバマ大統領としては、この分析結果と軍事行動に出た場合の国際法との整合性などを総合的に検討して、最終的な判断を下すものとみられます。
ロシア 米に強い懸念
シリア情勢を巡って、アメリカのケリー国務長官とロシアのラブロフ外相が電話会談を行い、ラブロフ外相は、アメリカが軍事行動を含む選択肢を検討していることについて、「危険な路線」だとして、強い懸念を伝えました。ロシア外務省の発表によりますと、電話会談は、27日、ケリー国務長官がラブロフ外相に電話をかける形で行われました。この中で、ケリー国務長官がシリアでアサド政権側が化学兵器を使用したという見方を示したのに対し、ラブロフ外相は、専門的に詳しく検証してみなければ分からないと反論したうえで、「シリアで現在行われている国連の調査団の活動を最大限支持し、保証すべきだ」と主張したということです。そのうえで、ラブロフ外相は、アメリカが軍事行動を含む選択肢を検討していることについて、「紛争を政治的・外交的に解決するための前提条件を意図的に破壊しようとするものだ。これまでも見られた危険な路線であり、特別な不安を感じる」と述べて、強い懸念を伝えたということです。
ロシア シリアから自国民脱出
ロシア政府は27日、シリアに残っていたロシアの国民など89人が、ロシア政府の輸送機で現地を脱出したことを明らかにしました。この輸送機は、ロシア政府が現地に支援物資を運んだあと、折り返す際、脱出を希望する人たちを乗せて、27日夜、モスクワに到着したということです。(引用ここまで)
軍事介入へ最終調整=米、新たな証拠を週内に公表-シリア化学兵器攻撃(2013/08/28-11:35)
http://www.jiji.com/jc/c?g=int_30&k=2013082800061
27日、ホワイトハウスで、シリア問題について説明するカーニー米大統領報道官(EPA=時事)
【ワシントン時事】カーニー米大統領報道官は27日の記者会見で、シリアでの化学兵器使用について、「アサド政権の責任かどうかの問題ではもはやなく、国際規範に対する明確な違反にどう適切に対処するかの問題だ」と強調、シリアへの直接介入に向けて最終調整に入っているとの認識を示した。関係国の動きと併せ、シリア情勢をめぐる緊迫感が高まっている。
カーニー報道官はこの中で、オバマ政権が現在検討している対応策について「アサド政権の崩壊を意図しているものではない」とも指摘。仮に軍事攻撃を行っても限定的になることを示唆した。 また、ダマスカス郊外で21日に起きた化学兵器攻撃について、米情報機関がまとめる新たな情報を週内に公表する方針も明らかにした。一部の米メディアはシリアへのミサイル攻撃が週内にも行われる可能性があると報じているが、カーニー氏は「オバマ大統領は対応策をまだ決断していない」と念押ししている。(引用ここまで)
米国、シリア攻撃準備完了 「29日にも」と高官 2013/08/28 00:46 【共同通信】
http://www.47news.jp/CN/201308/CN2013082701002218.html
【ワシントン共同】ヘーゲル米国防長官は27日、英BBC放送に対し、オバマ大統領から命令があれば、米軍は直ちにシリアを攻撃する準備ができていると述べた。米NBCテレビ(電子版)によると、複数の米高官は同日、ミサイル攻撃が29日にも始まる可能性があると語った。ロイター通信によると、米英側はシリア反体制派に「早ければ数日以内」に攻撃を実施すると伝えたという。 シリア情勢は、首都ダマスカス近郊で21日に多数の市民が死亡した化学兵器使用疑惑を受け、米英などが軍事行動に踏み切る公算が大きくなり、緊張が高まった。(引用ここまで)
◆関連記事はこちら
・米、シリア攻撃正当化へ報告書 一両日中に公表か2013年8月27日【共同通信】
・シリアの化学兵器使用断定 ケリー米国務長官2013年8月27日【共同通信】
・【シリア化学兵器疑惑】オバマ政権、限定攻撃視野に米軍配置 アサド政権に圧力強める 2013年8月27日【共同通信】(引用ここまで)
シリア情勢 菅官房長官「米国などと連携」 8月28日 12時8分
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130828/t10014095891000.html
菅官房長官は記者会見で、「アメリカなど関係国で対応を検討していることは承知している。アメリカの対応などについて、コメントすることは控える。いずれにせよ、わが国として化学兵器の使用は、いかなる場合でも許されるものではないという立場であり、最近のシリア情勢の悪化を極めて憂慮している。引き続きアメリカをはじめとする関係国と緊密に連携を取りながら事態の改善に向けて努力していきたい」と述べました。そのうえで、菅官房長官は、アメリカなどが武力行使に踏み切る可能性について、「具体的なことは承知していない。とにかく現在行われている、国連の調査団の現地調査が妨害されることなく安全に遂行され、事実関係ができるかぎり早く明らかになることを強く望んでいる」と述べました。(引用ここまで)
・シリア化学兵器使用疑惑 国連が調査へ (8月26日 12時21分)
・ロシア外相 シリアへの武力行使を強くけん制 (8月27日 0時23分)
・シリア問題で英ロ首脳が電話会談 (8月27日 6時43分)
・シリア化学兵器 米が同盟国と本格協議 (8月27日 11時51分)
・国連シリア化学兵器調査 2日目は延期 (8月27日 21時46分)
・シリアへの軍事行動 米「態勢整う」 (8月28日 1時28分)
・「数日以内シリアにミサイル攻撃」米報道 (8月28日 6時24分)